代打・平尾が決めた!西武、サヨナラでオリに3差!

[ 2011年10月7日 06:00 ]

<西・オ>9回1死満塁、代打でサヨナラ中犠飛を放ちナインに祝福される平尾(左)

パ・リーグ 西武2-1オリックス

(10月6日 西武D)
 1―1の9回1死満塁。西武の代打・平尾は「形うんぬんではなくて、とにかく結果だけ」の心境で打席に向かった。バットの握りは指2本分、余らせていた。3球目、低めの148キロに反応。打球は右中間へ飛んだ。サヨナラ犠飛。ナインが駆け寄ってきた。笑顔はなく、興奮状態。渡辺監督と抱き合った。

 「これだけ打てなかったら普通は2軍。監督が信頼してくれたので、結果を出すしかなかった」

 チームスローガンでもある「勝利への執念」が終盤に出た。金子千から8回に栗山が同点打。9回無死一、二塁ではフェルナンデスに代打を送り、阿部がきっちり犠打を決めた。敗れればCS進出が大きく遠のく一戦。指揮官は「諦めない気持ちを選手が出してくれている。たかが1勝だけど、うちにとっては活力源になる1勝」と残り試合への手応えを口にした。

 平尾は、8月23日を最後に14打席無安打が続いていたが、練習前に「残りも大事なところはおまえで行くからな」と渡辺監督から声を掛けられていた。その期待に応えた。3位・オリックスとは3ゲーム差。厳しい状況に変わりはない。18年目のベテランはお立ち台でファンに宣言した。

 「うちは10連勝もしていますし、何が起きるか分からない。ゲームオーバーになるまで、一生懸命戦います」。残り9試合。望みをつなぐ、大きな1勝だった。

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