渡辺会長、WBC不参加やむなし「妥協したら駄目」

[ 2011年9月30日 06:00 ]

 巨人の渡辺恒雄球団会長(85)が29日、都内で取材に応じ、13年に開催予定の第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の出場問題について不参加やむなしの持論を語った。

 参加条件の改善を求める日本プロ野球選手会に同調。「アメリカは少しずうずうしいな。最初から妥協したら駄目。MLBとけんかしても、やめるならやめて、アジア独自の野球をやればいい。中韓日台にオーストラリアも入れて」とアジアだけによる大会まで提案した。

 現在、日本側は日本代表のスポンサー料とグッズ収入の権利譲渡を要求している。09年の第2回大会では日本への分配金は約2億円。大リーグ機構(MLB)と大リーグ選手会が総収益の66%の約10億5000万円を独占した背景から、選手会は条件次第では参加しないと主張している。

 大会運営会社WBCIは交渉で歩み寄りを見せず、9月30日(日本時間10月1日)を回答期限に一方的に指定。過去2大会では東京ラウンドを読売新聞社が主催してきたが「野球の世界でアメリカ帝国主義はいいかげんにしろと言いたい。アメリカが横暴だから五輪から野球が排除された」とMLBの姿勢を批判した。

 今季から国際大会対策も兼ねて低反発の統一球が導入されたが「(WBCが)駄目になったら統一球やめろ。古いボールを復活して空中戦だ。お客さんが下向きのプロ野球が上向きになるよ」とも言及。12球団のオーナーから不参加になることを危惧する声が上がっている中で「MLBはふざけてる」と最後まで怒りは収まらなかった。

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2011年9月30日のニュース