“打って守れる”左翼・松井2安打 来季去就に好影響

[ 2011年9月29日 06:00 ]

<マリナーズ・アスレチックス>初回1死二塁、右前打を放つ松井

ア・リーグ アスレチックス7―0マリナーズ

(9月27日 シアトル)
 アスレチックスの松井秀喜外野手(37)が山あり谷ありのメジャー9年目をマルチ安打で締めくくった。27日(日本時間28日)のマリナーズ戦は5打数2安打2得点。28日(同29日)の最終戦は休養を告げられている。故障で長期離脱した06、08年を除き、打撃3部門は自己最低の成績となったが、この日を含め左翼の守備で27試合に先発。去就が注目される今オフに向け、守れることをアピールした。
【試合結果】

 アップテンポの曲が流れるクラブハウス。松井は椅子に腰掛けて念入りにグラブを磨いていた。今季140試合出場のうち左翼で27試合に先発。前半戦の不調が響き打撃は思うような成績を残せなかったが守備では確かな手応えを得た。

 「今は大体1カードに1試合(守る)。このペースで守る分には全く問題ないと思いますね」

 今季はDH専任として開幕。当初はほとんど守らない予定が、6月にボブ・メルビン監督(当時は監督代行)が就任後は方針が一変した。ひとたび守備に就くと、守備範囲、スローイングともに高評価。両膝手術明けの09年は全てDHだったが、昨季は先発で守備に就くのが17試合、そして今季はさらに増えた。外野守備担当のタイ・ウォーラー一塁コーチも「来季は今年の倍は守れる。球界にその事実を証明したし、DH兼外野手としてのFA市場価値も高まった」と太鼓判を押した。

 ア軍とは1年契約で、今季終了後にFAとなる松井にとって、守備は今後の野球人生を占う上でもポイントになる。現在メジャーではDHはローテーションが主流。30本塁打、100打点前後の強打者以外は専任は好まれない。再契約を検討しているア軍の球団幹部も「左翼の守備で選手としての株を上げた」と評価。「守れない」というレッテルが外れたことは、FA市場でも大きなセールスポイントとなる。

 今季、松井は守備に就いた試合の打率は・273で、DHの・249を上回る。自身も「想像の範囲ですけど(打撃への好影響は)あると思う」と言い切る。この日も3度の守備機会を無難にこなし、打撃でも2安打をマークした。プレーオフ出場も逃し、主軸として満足できるシーズンではなかったのは確か。しかし、来季につながる足跡は残せた。

 ≪番記者の松井評≫

 ▼スーザン・スラッサー(サンフランシスコ・クロニクル紙)前半戦を見て限界という声も上がったけど、よく盛り返した。現在チームはDH兼外野手として評価しているし、指揮官の信頼も厚い。再契約する可能性はかなり高いとみている。

 ▼ジョー・スティグリック(オークランド・トリビューン紙)対照的な前半戦と後半戦。好調な期間がもう少し早ければ評価は全然違っただろう。ただチームは再契約を真剣に考えているし、DH市場や球団内の若手を見ても来季のDHには松井が適任だ。

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