上原移籍後初勝利 プレーオフ・ベンチ入り指揮官確約

[ 2011年9月23日 06:00 ]

<アスレチックス・レンジャーズ>8回、ハミルトンの本塁打にベンチで大喜びの上原

ア・リーグ レンジャーズ3―2アスレチックス

(9月21日 オークランド)
 レンジャーズの上原浩治投手(36)が21日(日本時間22日)、アスレチックス戦で今季2勝目、移籍後初勝利を挙げた。1―2の7回に登板し、2三振を含む1回を3者凡退に仕留め、8回の逆転を呼んだ。オリオールズから7月31日にレ軍に移籍。8月は防御率6・52と苦しみ、プレーオフのベンチ入りも微妙だったが、ロン・ワシントン監督(59)は上原のベンチ枠入りを確約した。ア・リーグ西地区の地区優勝マジックは3となり、23日(同24日)にも地区2連覇を達成する。

 これでプレーオフも戦える。確かな手応えを右腕に感じながら上原は言った。「調子は上がってきている。8月とは比べものにならない」。移籍後初勝利には「特に何も思わない」と感慨を示さなかったが、投球内容には言葉に力が入った。

 1点を追う7回。スズキを3ボールから三ゴロに仕留めると、アレン、テーラーの8、9番を連続三振。テーラーからは3球連続速球で空振りを奪うなど、13球中12球が速球。「球の切れ自体は悪くない」と最速90マイル(約145キロ)でも空振りを奪える本来の姿が戻ってきた。8回に自軍のキンスラー、ハミルトンがソロ本塁打。自らの快投で白星をたぐり寄せた。

 レ軍移籍後、8月は11試合に登板して防御率6・52、2敗を喫した。日中は気温40度前後となる本拠地アーリントン。ホテル暮らしも続き「体力、精神、両方ともしんどい」と嘆いたこともある。それでも冷静に自分を見つめ直した。好調だった6月と8月のビデオを見比べ、マイク・マダックス投手コーチと投球フォームを確認した。同コーチは「もう何の心配もない」と太鼓判を押した。

 不振から、地元メディアはプレーオフのベンチ枠25人から外れる可能性を指摘していた。上原も「選ばれなければしようがない」と腹をくくっていたが、ワシントン監督は本紙の取材に「もちろんロースターに入れる。コウジへの信頼は変わっていない」とプレーオフ出場を確約した。

 レ軍は4連勝で、地区優勝マジックは3。早ければ23日に地区2連覇を達成する。「(優勝への実感は)全く湧かないですね。先は見ないで一日一日です」。オ軍時代の2年は連続最下位で遠い存在だったプレーオフ。その舞台に立つ時はもう目の前だ。

 ▼アスレチックス・松井 上原はストレートが走っていた。高めの球で空振りが取れていた。敵の投手に頑張ってというのは難しいと思いますけど、個人的には応援しています。

続きを表示

2011年9月23日のニュース