大人も子どもも目輝かせ…参加選手「勇気や感動を」

[ 2011年9月14日 21:05 ]

試合終了後、桑田真澄さん(左)から激励を受ける新潟アルビレックスBCの折笠投手

 原発事故による放射線への不安をいっとき忘れ、大人も子どもも目を輝かせた。東日本大震災の復興支援として14日、福島市で開かれた野球の慈善試合。元プロ野球選手や独立リーグのBCリーグ選手を率いる元巨人の桑田真澄さんが先発を務め、ストライクを取るたびに観客席から歓声が上がった。

 桑田さんのチームに参加した新潟アルビレックスBCの折笠翔太投手は福島県いわき市出身。津波で家を流された友人もいるといい「精いっぱいやる。勇気や感動を感じ取ってもらえれば」と意気込んだ。

 同県伊達市から足を運んだ会社員安斎知宏さん(45)の次男琉之輔ちゃん(8)は大の中日ファン。OBの立浪和義さんに打席が回ってくると、食い入るように見つめた。

 桑田さんらを迎え撃った福島県の社会人野球県北選抜に孫が所属している福島市の農業丹治孝一さん(80)。「まさか孫が桑田選手と勝負するなんて。簡単には打たせてくれないねえ」と相好を崩した。

 試合に花を添えた名だたるOB。直前には、地元の小中学生約70人を迎えて野球教室も。立浪さんがバッティングを、巨人、横浜で活躍した仁志敏久さんが守備を教え、子どもたちの表情は真剣そのものだった。

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2011年9月14日のニュース