内野安打で二塁から生還 決勝点もたらした伊志嶺の決断

[ 2011年9月12日 06:00 ]

パ・リーグ ロッテ1―0ソフトバンク

(9月11日 QVCマリン)
 インパクトの瞬間にどこまで打球の「未来」をイメージできるか。ロッテ・伊志嶺が新人離れした走塁で決勝点をもぎとった。

 6回2死二塁。岡田の二塁内野安打で二塁から一気に生還。打った瞬間、高いバウンドと守備の動きを予測し、「捕られても捕球体勢が悪いと思った。絶対に還るつもりだった」と瞬時にトップギアに入れた。

 この場面、ソフトバンクの内野守備隊形はほぼ定位置。岡田の打球は(1)中前に抜ける(2)二遊間どちらかに捕球される――のいずれかだった。今回は(2)の可能性が高かったが、二遊間が捕球した場合は中堅方向へ体が流れて踏ん張りがきかずにバックホームは難しいと判断。50メートル5秒7の俊足ルーキーは、迷いなく三塁を回って生還した。

 好走塁をアシストした岡田は「内野安打でも一、三塁になる」と、叩きつけてゴロを打った。さらに「走者が(走塁のうまい)伊志嶺だったから気負わずにいけた」とこちらもイメージ通り。ただ、内野安打での本塁生還までは予想外。虎の子の1点は、伊志嶺の決断と足。2つの「スピード」から生まれた。

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2011年9月12日のニュース