イチロー「イライラさせたい」福本超え44本目先頭打者弾!

[ 2011年9月10日 06:00 ]

ロイヤルズ戦で、日米通算44本目となる初回先頭打者本塁打を右中間に放つマリナーズのイチロー

ア・リーグ マリナーズ4-1ロイヤルズ

(9月9日 シアトル)
 マリナーズのイチロー外野手(37)が8日(日本時間9日)、ロイヤルズ戦の初回に今季4号ソロ。先頭打者弾を日米通算44本とし、福本豊(阪急)の持つ43本のプロ野球記録を超えた。大リーグ記録でも、ボビー・ボンズ(ジャイアンツなど)を抜き、単独6位の36本。同時にあと4としていた日米通算5000塁打にも到達し、記録ずくめの一発となった。

 200安打へ厳しい戦いを強いられているイチローだが、試合後のクラブハウスでは久しぶりに笑顔があった。今季の4本塁打は全て先頭打者弾。しかも、この日を含む3本が初球を捉えたものとあり、「いや、早く福本さんをイライラさせたいなっていうのはあるからね。それがモチベーションやね」と冗談めかした。

 安打製造機が刻んだ本塁打の新記録。8月22日のインディアンス戦、43本で並んだ際には「面白いキャラクターの人なので、なかなか感慨深いとはなりませんね」と話した、古巣の大先輩。独特の言い回しで、並んでいた記録を抜き去った喜びを表現した。

 弾丸ライナーが代名詞のイチローとしては、珍しい大きな放物線で右中間席に運んだ。ロ軍先発ホチェーバーの71マイル(約114キロ)の内角カーブだった。直球のタイミングで待ちながら、左足付け根部分で一瞬のタメをつくり、地面スレスレの球に対応。水平のトップから真っすぐ振り下ろし、バットに球を乗せるようにすくい上げた。

 初球から不意を突く配球だったが、抜群の対応力で懸けたアーチ。「(カーブは頭に)ないでしょ。なかなか初球ではね。(右中間席に)行かせたというよりは、行っちゃった感じやね」と話したが、飛距離386フィート(約118メートル)の当たりは、まぐれではない。「そりゃ気持ち良かったよ。軽く振ってるわけじゃないからね。そう見えてるだけで、軽く振ってたら無理」と自身も納得のスイングを振り返った。

 前夜は敵地でのエンゼルス戦後の移動。本拠地シアトルに到着したのはこの日の午前3時。20連戦中の疲労も考慮されて全体練習もなかったが、7回には右前打も放ち、二盗、三盗と決めて今季37盗塁とした。観客を魅了し続けた1日。「そんな余裕ないです」と謙遜したが、これこそがイチローの魅力。残り19試合で37本の11年連続200安打も、最後まで挑戦する姿をファンは期待している。

 ≪5001塁打にも到達≫イチローはこの日の2安打(本塁打、右前打)で、日米通算5001塁打(日1889、米3112)に到達。大リーグ記録はハンク・アーロン(ブレーブスなど)の6856塁打が歴代1位で、5000塁打は過去19人が達成。現役では5205塁打のロドリゲス(ヤンキース)のみが達成している。プロ野球記録は王貞治(巨人)の5862塁打が歴代1位。以下、2位が野村克也(南海など)の5315塁打、3位が張本勲(巨人など)の5161塁打で、イチローの記録は4位に相当。日本選手としても4人目の5000塁打達成となった。また、4本連続の先頭打者弾はメジャー自身初となった。

 ▼マリナーズ・エリク・ウェッジ監督 イチローは本塁打を打つスポットを心得ている。フリー打撃を見れば、彼がいかにパワーがあるかは理解できる。誰よりも遠くに飛ばしているのだから。

 ▼ロイヤルズ・ネド・ヨースト監督 試合開始、最初のカーブを本塁打にするなんて、めったに見られないよ。直球を待つことはあるけどね。イチローのバットの軌道を外せたと思うんだが。

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