元プロ野球コミッショナー吉国一郎氏が死去

[ 2011年9月2日 19:58 ]

 プロ野球の第9代コミッショナーで、内閣法制局長官を務めた吉国一郎(よしくに・いちろう)氏が2日午前11時、肺炎のため東京都渋谷区の自宅で死去した。95歳。横浜市出身。葬儀・告別式は8日午前10時から東京都品川区西五反田5の32の20、桐ケ谷斎場で。喪主は長男兼一(けんいち)氏。

 東大法学部から1940年に商工省に入り、法務庁などを経て、72年に内閣法制局長官に就任。当時の田中、三木両内閣で法律の専門家として手腕を振るった。76年に退官し、同年から84年まで地域振興整備公団総裁などを歴任。89年3月からプロ野球の第9代コミッショナーを務め、98年3月に退任した。3期9年の在任期間は歴代最長で、99年に野球殿堂入りした。

 在任中はアマチュア球界との交流に尽力し、プロ選手のアマ復帰や、プロアマ合同の全日本野球会議を発足させるなど、プロとアマの関係改善に大きく貢献した。フリーエージェント制度や、ドラフトでの逆指名制度などの改革に尽力。米大リーグへの日本選手の進出について、新たなルールづくりにも取り組んだ。88年に勲一等瑞宝章を受章した。

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2011年9月2日のニュース