雄星 故郷・岩手で117球完投も悔しい初黒星

[ 2011年9月1日 06:00 ]

<楽・西>地元・岩手で先発した西武の菊池

パ・リーグ 西武3-4楽天

(8月31日 盛岡)
 大粒の汗を流しながらゲームセットの瞬間を迎えた。西武・菊池の表情には充実感よりも、悔しさの色が濃かった。

 「落としてはいけないゲームで勝てなかったので。勝っていい報告ができれば良かったんですけど。本当に勝ちたかったです」

 岩手県営野球場。2年前の夏に甲子園を決めた球場で凱旋登板だった。小学校時代から慣れ親しみ、平日は自転車で球場内のトレーニングルームに通った。楽天の主催試合だったが、1球ごとに歓声を浴びるホーム扱いのマウンド。「ここで甲子園を決めたんだな、懐かしいなと思いました」と、最速147キロの直球を軸に躍動した。

 だが1球の失投に泣いた。4回無死一、二塁で、初回にチェンジアップで併殺打に仕留めた山崎を迎えた。2ボール2ストライクからチェンジアップを左翼席に運ばれた。「もう一回ゲッツーを取りたいと。山崎さんが2枚も3枚もそれ以上、上でした。あの1球だけが悔いが残ります」。前回対戦に続き、22歳年上のベテランに打たれた。

 6安打4失点。プロ最多の117球で完投したが初黒星を喫した。それでも、東日本大震災で被災した地元を勇気づけるには十分な内容だった。「3月に予定表を見た時から、岩手に合わせてやってきた。みなさんに見ていただいて幸せ者だなと思いました。一生の思い出になります」。自身が巣立った岩手県営野球場。そのマウンドで菊池は、1球の怖さを教わった。

 ▼西武・渡辺監督(菊池について)よく投げた。彼はここで投げる意味があったし、東北に元気を与えようとか、諦めない気持ちを出して投げていた。本塁打はバッテリーの若さが出てしまった。

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