巨人 藤村「うるさく言われた できないともの凄く怒られた」

[ 2011年8月30日 10:42 ]

 今季巨人の1軍は勝率5割前後を行き来する苦戦が続いている。

 昨季リーグトップの226本塁打を放った打線が、ここまで75本塁打。統一球の導入で、一発頼みの野球の限界ものぞく。川相監督は「最初はあんまりそういうふうに思っていなかった、そんなに飛ばないのかよって。だから全く、それを抜きにしてこれ(細かい野球の徹底)はやろうと思っていた」と振り返った上で、「結果としてですけど、今後に生きていくんじゃないかなとは思っている」と続けた。

 チームは09年には「生え抜きの中心選手をつくる」という強い信念のもとで育成部を創設。大型補強からの転換を図っている。清武英利球団代表兼ゼネラルマネジャー(GM)は、「即効薬」のFA選手は3、4年で衰えが来ることを踏まえた上で、「大田にしてもそうだし、坂本にしても藤村にしてもそう。20盗塁30盗塁できるような選手を常に2、3人(1軍の先発オーダーに)そろえたいという気持ち。今、勝っているチームは打撃力よりスピードのあるチーム」と理想とするチーム像を掲げる。

 事実、07年のドラフト以降はスピードのある選手の獲得が目立ち、1軍で目下「売り出し中」の藤村はその象徴的存在。19盗塁はリーグトップで、「小技や特に走塁に関しては(2軍で)うるさく言われました。できないともの凄く怒られたし、その意識のまま今、1軍でできている」と話す。

 また、ソフトバンク時代に川崎、本多の俊足コンビを育てた手腕が買われ、今季から森脇浩司氏が2軍内野守備走塁コーチに就任。「ほとんどの選手は打撃は好きだから熱心に練習する。その中で走塁の重要性を説き、興味を持たせるのが私の仕事。走塁にスランプはありませんから」とし、藤村の指南役も同コーチだった。

 マンネリ気味のチームの雰囲気も打破 川相監督は試合後のミーティングでは外国人選手にも容赦なくカミナリを落とす。「多少、気を使いながらもね。でも、2軍にいる以上はね、結果的にはそれが1軍に行ったときには役立つと思う」。

 7月5日、埼玉・戸田でのヤクルト戦では2回までに5点を先制されベンチのゴミ箱を蹴り上げた。細かいプレーに加えて勝負魂を持つことも、常勝巨人を支えた1人として選手に厳しく植え付けている。25日阪神戦から1軍昇格したライアルが、28日広島戦の試合前練習で一塁からスタート練習を繰り返す姿があった。厳しい2軍での調整の成果の一つだ。

 変わる巨人の2軍野球。もちろん最大の目標は1軍への貢献だ。「今やっていることは、決して損はしない。そういう準備を2軍ではやっておかないといけない」と川相監督。常に近未来の1軍の野球を先取りして準備をすること。巨人の2軍が、大いに1軍野球を刺激している。

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