特権剥奪 2年ぶり先発落ちの屈辱バネに 坂本V三塁打

[ 2011年8月29日 06:00 ]

<広・巨>延長10回2死一、二塁、坂本は中越えに勝ち越しの2点適時三塁打を放って雄叫びをあげる

セ・リーグ 巨人4-2広島

(8月28日 マツダ)
 坂本が決めた!3・5差だ!巨人は28日、広島戦の延長10回2死一、二塁から坂本勇人内野手(22)が決勝の中越え三塁打。この日は不振のため2年ぶりに先発メンバーから外されたが、途中出場で最高の仕事をしてのけた。チームは白星を挙げながら2位から4位に転落するという珍現象も、2位の中日、阪神とともに首位ヤクルトには3・5ゲーム差。一気にセ・リーグの優勝争いが熱を帯びてきた。

 滑り込んだ勢いのまま、両手の拳を握った。同点の延長10回2死一、二塁。坂本の打球は中堅・赤松の頭上を大きく越えた。勝利を引き寄せたのは、自分自身への怒りに似たパワーだった。

 「僕自身、ふがいない成績が続いていたので、きっかけにしたい。何とかつないでくれたので、絶対に還そう思った。完璧に打てました」

 2年ぶりの屈辱だった。今季、チームで唯一全試合に先発出場していた男の名前が消えた。09年7月22日の横浜戦(長野)以来、2年ぶりのスタメン落ち。ここ5試合は19打数3安打で打率・158。試合前の時点での打率・249は、規定打席到達者の中で下から4番目だった。原監督も「明らかに1番バッターとして機能していなかった」と理由を説明した。

 統一球が導入された今季。投手寄りに大きく体重移動しながらスイングしていた打撃の改造に着手した。軸足の右足に体重を残して回転する打法へ。広島入りした26日の試合前も原監督が、打撃ケージに入って細かく指導。「バットの出が悪いからだと思います。ボールの内側を打つということでした」。シーズン終盤に来ても続く試行錯誤。それでも「そんなに簡単に打てるようにはならないか…。楽に打てたら面白くないですもんね」と逃げないのが坂本流だ。

 連勝で貯金1。勝率で2位から4位に転落する珍現象も、首位ヤクルトには3・5ゲーム差だ。残り40試合。「チームが勝ったことが一番うれしい」。坂本が言う通り、最後に笑うためにはとにかく勝ち続けるしかない。

 ≪延長戦でのV打は5度目≫坂本(巨)が延長10回に勝ち越しの2点適時三塁打。この日は7回守備から途中出場。代打での打点は入団1年目の07年9月6日中日戦で延長12回に中前打を放ちマークしているが、守備からの出場では初めてだ。これで07年以降延長戦でのV打は5度目。巨人では阿部の3度を抑え最多と大詰めで勝負強さを発揮している。また今季マツダスタジアムで10打点。敵地球場でのシーズン2桁打点は自身3度目だが、同球場では昨年の13打点に次いで2度目と相性が良い。

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