ハム仰天二枚腰!8点差追いつき“驚弾”出た~

[ 2011年8月19日 06:00 ]

<ロ・日>9回、同点ソロを放った鶴岡(左)を中田らが笑顔で出迎える

パ・リーグ 日本ハム9―9ロッテ

(8月18日 QVC)
 日本ハムが驚異的な二枚腰で価値ある引き分けに持ち込んだ。0―8から同点に追いつく。8回に再び勝ち越しを許しても、直後の9回にまた追いついた。17日には神宮でヤクルトが横浜を相手に0―9からドローに持ち込んだが、一夜明けて今度はQVCマリンのスコアボードが激しく動いた。

 梨田監督も驚く。「もう8点差になった時は“きのうもこんな試合があったな”と頭によぎった。でも、まさか同点に追いつけるとは…」。ダルビッシュに続く右腕の柱で、既に今季10勝しているケッペルが2回にカスティーヨの満塁弾などでまさかの8失点。それでも誰も諦めなかった。

 昨季はわずか0・5ゲーム差でクライマックス・シリーズ進出を逃し、3位ロッテが日本一まで駆け上がった経験があるからだ。「うちは1年間諦めない姿勢でやっている」と稲葉。4回に今浪の右翼線二塁打で1点を返して反撃を開始。5回は打者10人攻撃で6点を奪い、6回には小谷野の中犠飛で8―8とした。

 前夜の神宮との違いは、ここからだ。8回1死二、三塁から3番手の榊原が里崎に中犠飛で勝ち越し点を与えてしまう。日本ハムの粘りもここまでかと思われたが、9回に伏兵に予期せぬ一発が飛び出した。1死から鶴岡が左中間に1号ソロ。昨年6月12日の中日戦(札幌ドーム)以来、433日ぶりの本塁打に「(逆風で)絶対に入らないと思って全力疾走した」。本人が一番驚いた。

 試合後は「捕手として9失点したので喜べない」と冷静に分析したが、この引き分けがペナントレースの明暗を分ける可能性も十分ある。負けなかった分だけ、鶴岡の足取りを少しだけ軽くしていた。

続きを表示

この記事のフォト

2011年8月19日のニュース