元エースの意地!背番号3の関西・堅田 好救援!

[ 2011年8月18日 06:00 ]

<関西・如水館>背番号3をつけて力投する関西・堅田

第93回全国高校野球選手権大会準々決勝 関西8―3如水館

(8月17日 甲子園)
 背番号1を奪われた男が、関西を初の夏4強に導いた。堅田の今大会初登板は、苦しい場面で訪れた。先発の水原が5回に同点に追い付かれ、なおも2死一塁。いきなり左前打を許し、次打者に外角一辺倒で3ボールとしたところで、遊撃に回った水原が駆け寄り声を掛けた。「攻めろ!」。この言葉で落ち着いた。

 スライダーで中飛に打ち取ると、その裏に味方が4点を勝ち越し。「水原がこれまでいい投球をしてたので、僕もしたいと思った」。背番号3の左腕は、4回1/3を4安打1失点(自責0)で最後まで投げ抜いた。

 ライバルでありながら、普段は通学も一緒で仲のいい友人。初戦敗退に終わった昨春と今春のセンバツは堅田が背番号1をつけていた。しかし、今春以降は調子が上がらず、エース番号を水原に譲った。「どうしたらいいか分からなかったけど、乗り越えなきゃ」。最後の夏は黙々と練習に励み、3度目の甲子園で結果を出した。「肩が張って直球が走らなかった」という水原も窮地を救った堅田について「センバツの時と違って、連打されなくなった」と成長を認めた。

 準決勝の相手は日大三と習志野の勝者。24年前、選手として8強止まりだった江浦滋泰監督は「強豪が相手でもぶつかっていくだけ」と語った。エースと元エースによる今大会初の継投で勝ち取った4強。左右の両輪は「次も2人で継投したい」と声をそろえた。

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2011年8月18日のニュース