在原好投!“3本の矢”で習志野24年ぶり8強!

[ 2011年8月17日 06:00 ]

<習志野・金沢>5回に三者連続三振に仕留めほえる習志野・在原

第93回全国高校野球選手権3回戦 習志野2-1金沢

(8月16日 甲子園)
 第93回全国高校野球選手権は16日に3回戦4試合が行われ8強が出そろった。習志野(千葉)は、今大会初登板の在原(ありはら)一稀投手(2年)が9回途中まで1失点と好投。金沢の153キロ腕、釜田佳直(3年)に投げ勝って夏2度優勝の古豪を24年ぶり8強へと導いた。また、日大三(西東京)は智弁和歌山との打撃戦を制して夏の甲子園20勝目を挙げた。作新学院(栃木)は49年ぶり、如水館(広島)は初の8強。準々決勝の組み合わせも決まった。
【試合結果 組み合わせ】

 待ちに待った出番で習志野の背番号8、2年生左腕・在原が躍動した。最速は134キロ止まりも100キロ前後のスローカーブ、計測表示不能の超スローボールも交えて8回1/3を1失点に抑えて「早く投げたいと思っていました。ようやくきたなと。やってやるぞと思って投げました」とお立ち台で声を弾ませた。

 三本の矢で24年ぶりの8強をつかみ取った。部員95人を誇る大所帯ゆえの選手層の厚さが高校野球では異例の先発ローテーション制を可能にさせた。1回戦はプロ注目右腕の泉沢が8回1失点。2回戦は2年生右腕・大野が3失点完投した。千葉大会ではチーム最多の4試合に登板した在原はうずうずしていた。1メートル70の小柄な左腕は153キロ腕、釜田を相手にしてもコースを丁寧に突くマイペースの投球で自分の仕事を果たした。

 先発の3人だけではない。9回1死一、三塁では1回戦でも好救援した2年生右腕・木村光が「一丁やってやるかという気持ちだった」とピンチを抑えてゲームセット。今大会登板していない3年生左腕・末松を含め、ハイレベルの5投手がそろうチームに宮内主将も「誰が出てきても安心して見ていられる」と信頼を寄せた。

 大黒柱のエース中心のチームづくりが多い高校野球にあって夏2度優勝の古豪が異色のチーム編成で24年ぶりの8強入りを勝ち取った。それでも在原は「この試合でも課題が見つかった。60点。次は完投できるようにしたい」と反省を忘れなかった。競争が厳しいから理想も高い。準々決勝は強打の日大三が相手だが、どんな相手でも突き破る屈強な矢が習志野にはそろっている。

 ≪異なる3投手が先発して3連勝≫習志野は1回戦で泉沢、2回戦は大野、この試合は在原が先発して勝利投手となった。夏の大会で異なる3投手が先発して3連勝したチームは、08年2回戦から準決勝までの常葉菊川(戸狩→萩原→野島→戸狩)以来だが、先発した3人が全て勝利投手となったケースは、74年の金属バット導入後では初めて。

 ▼ヤクルト・小川監督(習志野OB、75年夏の優勝投手)大したものですね。自分たちも見習わないといけない。みんな一生懸命頑張っているし、優勝してほしい。

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2011年8月17日のニュース