幸福の黄色いハンカチ!?東洋大姫路・原 涼しい顔で完投

[ 2011年8月16日 06:00 ]

<東洋大姫路・新湊>気合の入った投球を見せる東洋大姫路・原

第93回全国高校野球選手権3回戦 東洋大姫路11―1新湊

(8月15日 甲子園)
 時折、黄色いハンカチで汗を拭いながら、東洋大姫路の原は涼しい顔のまま9回を投げきった。

 「途中でマウンドを譲るのは嫌い。最後まで居られてよかった」

 初回から7球、5球、9球。少ない球数でテンポよく回を重ねていった。1点リードの8回には「次の攻撃につなげよう」と、7回まで一つだった三振を意図的に連続で奪った。その直後の攻撃では自らダメ押しの2点適時二塁打。9回は内野ゴロを3つ打たせて1失点完投した。

 プロ注目の右腕は初戦で、臨時代走をめぐる藤田明彦監督の「勘違い」采配で7回77球で降板していた。だからこそ、絶対に最後まで投げ抜きたかった。マウンドへの執着。それは1年秋のつらい経験が生み出した。右肘のじん帯を損傷。半年間投げられず「野球をやめたい」と家族に泣きつく日々があった。それでも、走り込みとシャドーピッチングしかできない時期を境に、浪費しないフォームと投球術の習得に努めた。

 その実力もさることながら、注目度を上げているのが、マウンドで使用する大切な知人からプレゼントされたという黄色いハンカチ。その姿は06年夏の優勝投手、早実の斎藤佑樹(日本ハム)の姿ともダブる。

 「どんなことがあってもマウンドに立っていたい」。苦難を乗り越え、そして幸福の黄色いハンカチでつかんだ8強に、エースは胸を張った。

 ▼長谷川滋利氏(東洋大姫路OB=スポニチ本紙評論家)原投手は兵庫大会の決勝からテレビで見ているが、高校時代の松坂のような打者をねじ伏せるタイプではない。真っすぐも140キロ以上出るが、走者がいない時などは130キロ台に抑えて制球を重視したり、打者との駆け引きもできるクレバーな投手。

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