“大安売り”は使わない…「幸二くんのため」秋山監督母のこだわり

[ 2011年8月12日 09:46 ]

パ・リーグ ソフトバンク6―1ロッテ

(8月11日 ヤフーD)
 10日に心不全のために亡くなったソフトバンク・秋山監督の母、ミスエさん(享年85)は「プレーヤー秋山幸二」の生みの親でもあり、育ての親でもあった。小学校時代、野球を勧めたのがミスエさんなら、大学進学が内定していた息子にプロへの道を示したのもミスエさんだった。西武入団後は熊本・八代から埼玉・所沢の西武球場(現西武ドーム)に何度も通った。

 自宅では西武球場のスタンドでまく、紙吹雪を作るため折り込みチラシをせっせと集めていた。チラシは「なるべくカラフルな色」を選び「ウチの幸二くんのための紙吹雪。だから“大安売り”のチラシは絶対に使わないんよ」。スタンドでは周囲のファンに八代弁で「あんたもまきなっせ」と熊本から袋詰めにして持参した紙吹雪を笑顔で配る。「幸二くんのためなら」とファンに求められると「秋山の母」とサインもした。「秋山幸二」を愛し続けた最大のサポーター。日本一胴上げの姿を見せてあげたかった。(編集委員 浅古正則)

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2011年8月12日のニュース