満腹兄弟が岩隈攻略!坂田今季1号&中村2点打

[ 2011年8月4日 06:00 ]

<楽・西>9回、坂田はヘルメットを飛ばしながら3本目の安打を放つ

パ・リーグ 西武3-2楽天

(8月3日 Kスタ宮城)
 難攻不落の右腕を攻略したのは、左右の「おかわり」だった。4月26日の対戦(皇子山)では5安打零敗を喫していた岩隈相手に、西武は2人で全3打点でリベンジした。

 まずは「左」の坂田だ。0―0の5回1死から、フォークボールを右翼席に運ぶ今季1号。直後に広報を通じて「積極的に振っていけたので良い結果が出たと思います。今シーズン初ホームラン、凄くうれしいです」とコメントした。だが、8回の左翼の守備では目測を誤りタイムリー失策。試合後は「喜べないです」と肩を落としたが、今季2度目の猛打賞で、チームを引っ張った。

 太め体形の長距離砲に加え、大食漢という共通点から「左のおかわり」の異名を持つ24歳。2年目の昨年は7月6日のオリックス戦(京セラドーム)でプロ1号を放つと、10試合で6本塁打を量産し、飛躍のきっかけをつかんだ。だが、今季は統一球に苦しみ、打球がフェンス前で失速するシーンが目立っていた。2軍落ちも2度味わった。

 後半戦を前に、打席での立ち居振る舞いに変化を加えた。右手でバットを握り、ホームベースを2、3度静かに叩く作業。「下半身をどっしりさせるためにやっています。あとはインパクトの瞬間だけに力を入れるように心がけています」と狙いを説明する。下半身主導と脱力した構えで、本来の飛距離を取り戻した。

 そして、岩隈をマウンドから引きずり降ろしたのは、「本家」の中村だ。6回2死二、三塁から、フォークボールをコンパクトにミートし、三塁強襲の2点適時打。今季59打点はトップのオリックス・T―岡田に1差と迫り「得点圏だったし(フォークは)頭にありました」と振り返った。

 渡辺監督は「(坂田の)一発でベンチは盛り上がった。エラーの後に“根性で打ってこい”と言ったら打ったしね」と目を細めた。前夜は初対戦のルーキー・塩見を打ちあぐねたが、左右の「おかわり」コンビが、嫌な流れを1日で変えた。

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2011年8月4日のニュース