新人王最右翼だ!塩見 今季2度目の完投で4勝目

[ 2011年8月3日 06:00 ]

<楽・西>楽天先発の塩見は完投で4勝目

パ・リーグ 楽天4-1西武

(8月2日 Kスタ宮城)
 ライバルに差をつける勝利に、ポーカーフェースの塩見も思わず笑みを漏らした。今季2度目の完投勝利で、リーグ新人トップの4勝目。規定投球回にも達し、防御率2・37でリーグ9位にランクインし、新人王の最有力候補に躍り出た。

 「他の新人の成績はチェックしてます。(最大のライバルはロッテの)伊志嶺ですかね。獲りたいですけど、まずはチームの勝利ですね」

 余力を残して9回を投げ切った。8回2死から、原に対して自己最速の150キロを計測した。9回無死一塁では、リーグトップを独走する28本塁打の中村に内角直球で勝負。低めに制球して詰まらせて打球は、力ない左飛となった。最大の武器は、右打者の胸元への直球だ。秘けつはカット気味に球を切り、内角に食い込ませる手首の使い方。中村にも4度の対戦すべてをこの球で詰まらせ、仕事をさせなかった。

 成長を感じさせる122球だった。前回登板した26日ソフトバンク戦(ヤフードーム)は7回2失点で敗戦投手。135球を要し、攻撃のリズムを崩したことを反省した。この日は、7回の坂田、8回の原に3球勝負で見逃し三振を奪い「いつも球数が多いので、何とか無駄な球を減らそうと思った」と修正した。課題の立ち上がりも完璧だった。イニング別で最多の6失点している初回を3者連続三振。体の切れを出すため、試合前に遠投を取り入れる工夫で克服した。

 星野監督は成長に目を細めながらも、新人左腕に注文を忘れなかった。「欲をいえば、先に点をやるなといいたいね」。塩見には高い要求に応える能力がある。

 ▼西武・土井ヘッド兼打撃コーチ(塩見について)いい球が来ていた。制球が良く、常に追い込まれるカウントになっていた。フォークボールも2種類あって精度が良かった。

 ▼楽天・中村(6回に2点適時二塁打)塩見のときに打つ打つと言っていて、全然打てていなかったのでうれしいです。白い球に食らいついていきました。

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2011年8月3日のニュース