松井 9試合連続安打!7月自身最高・369

[ 2011年8月2日 06:00 ]

<アスレチックス・ツインズ>3回、右前打を放つ松井

ア・リーグ アスレチックス7―3ツインズ

(7月31日 オークランド)
 アスレチックスの松井秀喜外野手(37)が31日(日本時間8月1日)、ツインズ戦で3打数1安打1打点で快勝に貢献し、連続試合安打を9に伸ばした。もともと夏に強いゴジラだが、7月の打率は年度別で過去最高の・369を記録し、後半戦打率・466と絶好調を維持している。大リーグでは、ウエーバー手続きを経てのトレードは今後も可能で、プレーオフを狙う他球団から注目の的となりそうだ。
【試合結果】

 流れるような攻撃の中心に松井がいた。まずは3回だ。1点返して2点差としてなお1死一塁。「追い込まれて内角の厳しい球でしたけど、詰まりながらもいいところに落ちた」。右前打で、一挙6点を奪うビッグイニングで、7連打のつなぎ役を演じた。4回1死一、三塁では初球の外角高め直球を、いとも簡単に左翼深くへ犠飛にして「逆方向にフライを打つにはいい球。ある程度、狙い球がきた」と事もなげに振り返った。

 自らのバットが好循環を生むプロセスを、こう解説する。「どうしても外角中心の攻めが多いが、逆方向に強い打球を打てば(攻め方が)変わってくる」。第1打席、外角チェンジアップを芯でとらえた右飛が右前打への布石だった。もともと右翼に引っ張る打球が多い、プル・ヒッターの松井が外角を攻略すれば、相手バッテリーは内角へ配球せざるを得なくなる。今は、完全に相手投手を自身の間合いに引き込んでいる。

 これで7月は打率・369、3本塁打、22打点で終えた。月別通算で、7月は最も高い・315をマークしている松井だが、その中でも最高の数字を残した。「球宴までは今月もダメだったけど、球宴明けはずっといい感じ」。15日からの後半戦出場15試合で打率・466、3本塁打、18打点の荒稼ぎにメルビン監督代行は「打線の歯車の中心」と称えた。チーム打率は前半戦・233で30球団中28位だったが、後半戦は・316で同1位。2位のレンジャーズ(・302)に1分以上の差をつけている立役者が松井だ。

 大リーグでは8月以降でもウエーバー手続きを経ればトレードは可能。米誌スポーティング・ニューズの電子版では、今後の移籍市場の候補に松井を挙げ「(MVPに輝いた)09年ワールドシリーズの活躍は誰もが覚えている。優勝争いでチームを引っ張ることができるベテラン」と分析。優勝請負人としての評価は再び高まっている。さらに暑くなる8月。背番号55の周辺も熱くなる。

 ≪球宴以降は絶好調!≫松井の月間別打率を見ると、・369はメジャー移籍後、3番目の高打率だ(左手首骨折から復活した06年9、10月は・396だが、規定に到達せず)。ア・リーグでは7月の打率・369はリーグ6位で、打点22はリーグ3位タイと上位にランクイン。球宴以降に限れば打率・466は同2位、打点18はトップタイの好成績だ。

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2011年8月2日のニュース