カスティーヨ「4番の責任」9回2死からV弾

[ 2011年7月29日 06:00 ]

<西・ロ>9回2死 カスティーヨは、右越え本塁打を放つ

パ・リーグ ロッテ1―0西武

(7月28日 西武D)
 弾丸ライナーだった。0―0の9回2死。ロッテ・カスティーヨが鋭く振り抜いた打球は、あっという間に左翼席で弾んだ。「変化球、変化球で攻められていたので甘い球を打てて良かった。手応えはあったよ。勝利につながってうれしい」。仕留めたのは139キロスプリット。1ボール1ストライクからの3球目が浮いたところを逃さなかった。

 期するものがあった。27日に主砲・金泰均の今季限りでの退団が事実上決定。6月末に加入し、ここまで出場した19試合全てで4番に座るカスティーヨにとっては、一塁の定位置を奪った形になる。「そのこともあって4番の責任を感じてプレーしている」と言った。

 だから一塁の守備でも体を張った。3回2死満塁で、中村の一塁ファウルゾーンへの飛球をフェンス際で捕球。カメラマン席へ倒れ込んで左膝を強打したが、ビッグプレーで大ピンチを切り抜けた。西村監督は「打つだけではなく、気持ちの面でも引っ張ってくれている」とうなずいた。

 横浜でプレーした昨季は大振りが目立ったが、今季は違う。今月上旬の福岡遠征で、元同僚で仲の良いソフトバンク・内川と再会。食事を共にした際、コンパクトに打つよう助言を受け、実践している。チームはこの日敗れると、球団44年ぶりの同一カード4連戦全敗の危機だったが、一振りで救った。真夏の反攻へ、頼もしい男は金泰均のためにも4番に座り続ける。

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2011年7月29日のニュース