阿部特大弾!東京D不敗神話だ 巨人後半戦1勝

[ 2011年7月28日 06:00 ]

<巨・横>2回、右越えに先制本塁打を放つ阿部

セ・リーグ 巨人2-0横浜

(7月27日 東京D)
 横浜右翼手の下園は一歩、足を踏み出しただけで、あきれながら打球を見上げるしかなかった。2回、巨人の阿部が先制の右越え9号ソロ。スタンド上段に届く特大弾が、後半戦初白星を呼び込んだ。

 「去年のボールなら看板に当たっていたんですけどね。(賞金の)100万円損しました。打った瞬間、角度もあったので入ると思った。完璧」

 一発で勢いに乗った。5回は先頭で左中間二塁打。「(一塁を)回った時にヤバイと思ったけど鈍足を飛ばしました」と貴重な2点目につながる口火を切った。7回の右前打で5日のヤクルト戦(静岡)以来、今季2度目の猛打賞。東京ドームで主将に本塁打が出れば、1分けを挟んで12連勝。昨季2敗を喫した横浜・大家も粉砕し、原監督も「勢いをつけるには勝ち星しかないですから勢いをつけていきたい」と手応え十分だ。

 巻き返しの新打線では5番。初戦の前夜は4打数無安打でチームも零敗し指揮官が「クリーンアップが打たないとこういうゲームになる」と苦言を呈した。帰り際に「振り返ってもしょうがねえだろ。あしたは勝つ」と言い残した主将がバットで引っ張った。そのバットに、打率・265と本調子ではない苦悩が詰まっていた。これまでの自身のバットから、6月に885~900グラムと軽量の横浜・スレッジモデルを手にした。練習では西武・中島モデルのグリップが細くヘッドが重い940グラムのバットを使用。「マスコットみたいな感覚。難しいから練習で振るといい」。統一球対策の試行錯誤が特大弾となって表れた。

 広島が敗れ4位に再浮上。それでも借金はまだ6。「簡単には点が入んねえし、それをきっちり考えてあと半分。1試合ずつ選手ができることをやって絶対、勝つ。以上」。前夜と同じべらんめえ調で、阿部が反攻への気勢を上げた。

 ≪阿部 直近4試合全V打!≫阿部(巨)が2回先制の9号を含む3安打。今季猛打賞は5日ヤクルト戦に次いで2度目だが、前回はオール単打。本塁打を含む3安打以上は昨年9月21日横浜戦(本塁打1、単打2)以来だ。これで阿部は17日ヤクルト戦、19、20日中日戦、この日と最近勝った4試合で今季の4V打全てをマーク。巨人でチームの勝った4試合にV打を続けたのはラミレスが08年6月7日ロッテ戦から16日楽天戦で記録して以来3年ぶり。また、阿部が東京ドームで本塁打を打つと昨年7月4日阪神戦から1分けを挟み12連勝になった。

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2011年7月28日のニュース