ぶん投げてやろうと…沢村、全球直球でおかわり斬り

[ 2011年7月24日 06:00 ]

<全パ・全セ>6回裏、オールスター初マウンドに向かう沢村をジャビットがエスコート

オールスターゲーム2011第2戦 全セ3―4全パ

(7月23日 QVCマリン)
 <全セ>心臓だけは震えていなかった。6回1死走者なし。中村を2ボール2ストライクと追い込んだ巨人・沢村は表情を変えずに相川のサインに首を振った。「中村さんも2本打っていた。でもきょうは打たれるのも関係ない。年に1回なので」。5球目、フォークの要求を退けて選んだ149キロの直球でファウル。最後も真っ向勝負の150キロだった。

 真ん中に甘く入ったが、力で押し込んで左飛。3打席連発を逃し、バットを叩きつけて悔しがった中村は「全球真っすぐで来たからフルスイングしたけど、普通にいっておけばよかった」と苦笑い。5月31日の西武戦(西武ドーム)では本塁打を浴びたルーキー右腕が球宴で雪辱した。

 最後の一人「プラスワン」で選出された初出場の舞台。6回、全セの4番手でマウンドに上がった。スピードを意識し、先頭・T―岡田への2球目まではスコアボードを振り返ってスピードガンを確認。だが、フォークで見逃し三振に仕留めると、振り返るのをやめた。中村に続く、代打・稲葉も左飛と16球でクリーンアップを退けた。

 もう一人、意識する相手がいた。7回、先頭の中田だ。ここでも変化球のサインに首を振り、1ボール2ストライクと追い込むと、147キロの高めの直球で中飛。「みんなそう思っていただろうし、やっぱりストレートでしょ、あそこは」。33球中変化球は3球のみで最速151キロをマーク。7回2死二塁から代打・内川に左越え適時二塁打で1点を失ったが、直球勝負に徹した。

 新人離れした強心臓の持ち主だが、球宴は別だった。チームメートの阿部は「かなり緊張して、手と足が震えてたみたい」と笑って明かした。沢村も「きょうはフォームは関係なく、ぶん投げてやろうと思っていた」と振り返ったが、体は緊張してもブレないハートで全パの強打者に挑んだ。

 満点とはいかなかったが、前日の日本ハム・斎藤に負けない強烈な球宴デビュー。「まだあしたがある。1勝1敗ですから」。新人らしからぬ沢村の勝負へのこだわりが表れたのは、球場からの去り際の最後の一言だった。

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