マー君どうだ!ダル1失点完投、前半戦13勝締め

[ 2011年7月21日 06:00 ]

<日・楽>9回2死二塁、高須を空振り三振に斬って雄叫びを上げるダルビッシュ

パ・リーグ 日本ハム3―1楽天

(7月20日 東京D)
 貫禄の勝利だ。日本ハム・ダルビッシュ有投手(24)が20日、前半戦最後の試合となった楽天戦に先発。9回1失点、9奪三振の完投で、田中将大投手(22)と4度目の「直接対決」を制した。ダルビッシュは半分の72試合を消化した時点で早くも昨季を上回る13勝目を挙げ、驚異のシーズン26勝ペース。チームもソフトバンクと同率首位で前半戦を折り返した。
【試合結果】

 最後の打者・高須にこん身の力で投げ込んだ151キロの直球。勢い余ってダルビッシュの体が半回転すると同時に、高須のバットも空を切った。最後までアドレナリン全開だった。

 「(田中は)凄く球もいいし、コントロールもいい。あとは身体能力をもう少し高めてほしいかな。2年ぶりの対戦?(自分は)何も考えずに一回一回しっかり投げようと」

 楽天・田中との通算4度目の対決。初回1死で迎えた内村の3球目には早くも154キロを計測。スタンドはどよめき、三塁ベンチ前でキャッチボールの田中も苦笑いだ。ただ、2回には山崎に4球連続ツーシームを投げて右翼線二塁打を浴び、1死一、三塁で横川に151キロを中前にはじき返された。「先制されて凄く焦った」。球界を代表する投手に成長した田中が相手ならば当然だが、ここから投球パターンを一変させた。3回のマウンドに上がる前に捕手の大野を呼び寄せ、「ツーシームを少なくして直球を多くしよう」と声を掛けた。

 この直球が生きる。吉井投手コーチは「後ろに体重を残した時に“ため”と言われているが、本当はステップした時がためだと思う。これができていると、球速以上に速く感じる」と説明。圧倒的な威圧感。体重を残したまま投げ下ろすことで、打者にとっては、目の前から投げられている感覚になるという。この直球をアクセントに、相手打線のタイミングが合っていなかったスライダーを決め球とした。3回先頭の聖沢から7回先頭の山崎の遊ゴロまで、13者連続でスライダーがウイニングショットだった。

 ダルビッシュと田中。2人の交流は08年北京五輪から始まった。ダルビッシュがキューバとの初戦で5回途中4失点に終わると「俺もするんだからおまえもやれ」と2人そろっての丸刈りで周囲を驚かせた。09年のWBCではどうすれば直球の切れが増すのかを説き、企業秘密であるボールの握りまで伝授したという。

 この日もヤンキースなどメジャー8球団のスカウト陣が視察する中、驚異的なペースでの13勝目。「投手の評価は勝ち星ではないので、気にしていない」と言う一方で、「(投球感覚も)きょうで良くなると思っていたし、つかめてきた。今なら中5日でも中4日でもいける」とみなぎる自信ものぞかせた。次は球宴。24日の第3戦(Kスタ宮城)で、今度はパ・リーグのため、力を合わせ田中と継投する。

 ▼日本ハム・梨田監督 立ち上がりはマー君を意識していたようで凄く威圧感があったけれど、途中から力を抜いた投球になった。これはプロで長く生きるためには必要なこと。

 ≪前半戦13勝は41年ぶり≫ダルビッシュ(日)が1失点完投で今季13勝目。球宴前の勝利としては09年の12勝を上回る自己最多になった。前半戦で13勝以上は08年に岩隈(楽=14勝)が記録しているが、日本ハムでは東映時代の70年に金田留が13勝して以来41年ぶり。田中(楽)とは4度目の先発対戦で、ダルビッシュに白星がついたのは初対戦の07年9月19日(東京ドーム)に次いで2度目。また、この日は両軍交代選手なし。同様のケースは09年7月22日の日本ハム―ロッテ戦(札幌ドーム)以来だが、この試合もダルビッシュが先発で成瀬と対戦。2―1でダルビッシュが成瀬に投げ勝っている。

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