石巻工 仲間の夢と「希望」託され16強入り

[ 2011年7月19日 06:00 ]

試合後、健闘を称え合う石巻工と石巻西の両校ナイン

宮城大会3回戦 石巻工7―6石巻西 

(7月18日 東北福祉大)
 石巻工が石巻西との「石巻ダービー」を制し、6校ある石巻勢で唯一16強に残った。4点リードで迎えた9回に相手の猛反撃を受け、1点差まで迫られた。しかし、エース加賀が何とか踏ん張った。

 ライバルでありながら、今夏はともに手を取り合った仲間。震災によりグラウンドは津波で水没し、野球道具も流された。そんな時にグラウンド整備に力を貸したのが石巻西ナインだった。黒川主将は「小、中学校で一緒に野球をやった選手もいた。勝ててうれしいけど、お世話になったので決勝で戦いたかった」と複雑な胸中を吐露した。

 試合後、石巻西から手渡された折り鶴でつくったタペストリーには「希望」の文字。加賀は「甲子園という夢を託された。絶対に勝ち上がって石巻の力を見せつける」と、頂点に上り詰めることで敗れていったチームの思いに応える決意だ。

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2011年7月19日のニュース