星野監督 序盤の「勝負手」ギャンブルスタート奏功

[ 2011年7月16日 06:00 ]

<楽・オ>3回無死二、三塁内村がニゴロ、後藤の失策を見て三走の嶋は悠々生還

パ・リーグ 楽天4-0オリックス

(7月15日 Kスタ宮城)
 楽天の星野監督が序盤に打った「勝負手」が見事に功を奏した。0―0の3回無死二、三塁。オリックスは前進守備を敷いたが、2番・内村の二塁へのゴロで三塁走者の嶋は楽々と生還した。二塁・後藤は嶋の好スタートに焦って後逸。二塁走者の聖沢も一気に生還した。

 「ギャンブルスタートのサインだったのでいいスタートが切れた」と嶋。ギャンブルスタートとはバットに当たると判断した時点でスタートを切らせる。そのリスクはあまりにも大きく、1点を争う試合終盤でもめったに使わないサインプレーである。しかもまだ試合序盤。中軸に回る打順で無理する必要はない場面だった。打った打球がゴロだったらスタートを切る「ゴロゴー」でさえ、思い切った攻撃といえる。ところがさらに上を行く超攻撃的采配だった。

 「点が入らんから何かやらなあかんやろ」と星野監督。ここ3試合でわずか1得点。加えて7連勝中の寺原が相手で多くの得点は望めない。指揮官は序盤のワンチャンスにすべてを懸けたわけだ。その結果は的中。ガルシア、高須の連続適時打につながった。今季最多タイの1イニング4得点。どん底だったチーム状況を打破したのは星野監督の「勝負根性」である。

 ▼楽天・仁村作戦コーチ 監督の思い切りの良さだよね、選手にも伝わると思う。内村もしっかりゴロを打ってくれた。

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