ヤンキース・カノ 打撃投手を務めた父と本塁打競争V

[ 2011年7月13日 06:00 ]

本塁打競争で初優勝し、両親とトロフィーを掲げるヤンキースのカノ

 球宴前日の恒例イベント、本塁打競争でヤンキースのカノが初出場で優勝を飾った。決勝で優勝を決めるアーチを右中間に放つと、両手を上げて歓声に応えた。

 「子供の頃からこの場に立つのが夢だった。ソーサ、グリフィー、マグワイアのように、いつの日か自分も勝つ気分を味わいたかった」と声を震わせた。

 同地区の宿敵、レッドソックスの主砲ゴンザレスとの一騎打ち。先にゴンザレスに決勝ラウンド最多の11本塁打と重圧をかけられたが、すぐに新記録で上回った。「自分の好きな内角低めに投げてくれた父のおかげ。母には“やってみなければ分からない”、父にも“お前ならできる”と言われた。優勝トロフィーを半分ずつにしないとね」。母国ドミニカ共和国から駆けつけ、打撃投手を務めた元アストロズ投手の父ホセ氏ら家族の思いも背負っての優勝だ。

 長距離砲ではないが、05年デビューから6年で打率3割以上を4度記録、最近2年連続200安打と力をつけ、昨季は自己最高の29本塁打。ラウンドごとにストレッチと腰を温め、体の硬直を防いだ。本気で狙って、勝ち取った栄冠だった。

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2011年7月13日のニュース