秋山監督 本盗は走塁重視の真骨頂 相手の想像超える進化

[ 2011年7月11日 06:00 ]

パ・リーグ ソフトバンク4-0ロッテ

(7月10日 ヤフーD)
 0―0の4回2死一、三塁。ソフトバンクはセーフティーダブルスチールで、渡辺俊から先制点をもぎとった。一塁走者が盗塁し、二塁へ送球され「安全」と判断すれば三塁走者が突入する高等戦術。三塁走者・福田は2つのポイントを見極めて本盗を成功させた。

 まずは捕手・的場の目。「視線が合った気がした」と二塁への送球動作に入っても静観した。次は渡辺俊。マウンドでしゃがんだ瞬間「カットするはずはない」とスタートを切った。的場の送球をカットした二塁・井口が、本塁へ送球できないほど絶妙なタイミングだった。

 ロッテ側にも誤算があった。09年までソフトバンクに在籍し、一塁走者・中村の走力を知る的場は「刺せると思った」という。だが、同年に就任した秋山監督は走塁を重視し、今季チームは両リーグトップの75盗塁。「足は遅い方」という中村も走塁を磨いてきた。さらに三塁走者の福田は今季の盗塁成功率が・833(12度企画し、10度成功)。鳥越内野守備走塁コーチは「二塁にさえ投げれば、福田はセーフになれる」との確信があった。両リーグトップのチーム打率を誇るが、ち密な野球ができるのもソフトバンクの強さといえる。

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2011年7月11日のニュース