本塁打で決めた!5の5!!ジーター通算3000安打

[ 2011年7月11日 06:00 ]

<ヤンキース・レイズ>3000本安打を達成し声援に応えるジーター

ア・リーグ ヤンキース5―4レイズ

(7月9日 ニューヨーク)
 貴公子が伝説になった――。ヤンキースのデレク・ジーター内野手(37)が9日(日本時間10日)、地元でのレイズ戦の3回に左越え3号ソロを放ち、大リーグ史上28人目となる通算3000安打を達成した。初回の左前打で王手をかけ、終わってみれば5打数5安打2打点1盗塁の大活躍で自ら快挙に花を添えた。ヤ軍での大台到達は球団史上初めて。将来の永久欠番はもちろん、殿堂入りも確実となった。

 新たな歴史がつくられた。初回に左前打し、迎えた3回1死。4万8102人の観衆が総立ちで迎える中、ジーターは打席に入った。昨季19勝左腕プライスから放った打球はニューヨークの青空に吸い込まれ、左翼席へ。3000安打。節目の記録は、通算237本目のアーチで決めた。

 「興奮と解放感が入り交じっているよ。ヤンキースで1番になるのは、自分にとって特別なこと。強い打球が打ちたかった。本塁打は一番想定していなかったけど」

 名門ヤ軍一筋で17年目。偉大なベーブ・ルースらも届かなかった記録を球団史上初めて成し遂げ「特別な一日だ」と笑った。本塁に戻ると、グラウンドに出てきた選手らと次々と抱擁。レ軍の選手もベンチ前から拍手を送り、試合は4分間も中断した。場内の拍手も鳴りやまない。手を振って歓声に応えたジーターは父・チャールズさんと、交際中の女優ミンカ・ケリーのいる貴賓席に向かって笑顔で指をさした。

 大学まで遊撃手だった父の影響で野球を始めた。出身地がニューヨークに近く、根っからのヤ軍ファン。92年ドラフトでは、契約金高騰でアストロズが全体1番目指名を回避し、同6番目で憧れの球団と契約した。

 数少ない生え抜き組。「ボールを長く見てシンプルに叩く」との打撃を貫き、内から絞るように打つインサイドアウトのスイングが特徴だ。内角球でも右方向に。徹底したチーム打撃に加え、際どいボールはファウルにする柔らかい打撃技術は超一級品だ。昨季はレギュラーに定着して最低の打率・270。今季も6月に右ふくらはぎ痛で故障者リストに入るなど、年齢による衰えも指摘された。しかし踏み込む足幅を狭めるなどフォームを修正。37歳にして前に、前にと進んでいる。

 8回の決勝打を含む5安打の固め打ちで大台を突破。それも大リーグ最多の4256安打を放ったピート・ローズの37歳21日より8日間、8試合早い記録達成だ。ニューヨークの誇りにして象徴。伝説はこれからも続いていく。

 ◆デレク・ジーター 1974年6月26日、ニュージャージー州生まれの37歳。ミシシッピ州カラマズー高卒業後、92年ドラフト1巡目(全体6番目)でヤンキース入団。95年5月29日のマリナーズ戦でデビュー。96年新人王、00年には史上初めて球宴とワールドシリーズMVPをダブル受賞した。球宴出場は今季で12度目(今季は辞退)でゴールドグラブ賞は5度獲得。96、98~00、09年に世界一。1メートル91、88キロ。右投げ右打ち。今季年俸は約11億9300万円。

 ▼レイズ・デーモン(06~09年ヤ軍に在籍)デレクは全選手が見習うべきスター選手。それにしてもドラマのような内容。映画化される時はぜひ本人が主演で出てほしい。

 ▼ヤンキース、ジョー・ジラルディ監督 これ以上のシナリオは書けない。「最高の決め方」を知っている選手だと感服した。

 ▼チャールズ・ジーター(ジーターの父)凄い形で決まったね。自分の気持ちをうまく表現できないけれど、本当にうれしい。

 ▼レイズ・プライス(3000安打となる一発を浴び)自分が打たれる投手に選ばれたくなかったが、彼は球界屈指の打者。仕方ない。

 ▼ヤンキース、ハル・スタインブレナー共同オーナー 歴史的な記録達成を心から祝福したい。同じ東地区のライバルから打ったことが、何よりも勝利を第一に考える彼にふさわしい。

続きを表示

「名将かく語りき〜歴史を彩った勝負師たち〜」特集記事

「大谷翔平」特集記事

2011年7月11日のニュース