西鉄ユニで魂注入…おかわり23号“野武士弾”

[ 2011年7月10日 06:00 ]

<西・オ>7回2死一塁 中村は、左越え2ランを放つ

パ・リーグ 西武7―4オリックス

(7月9日 西武D)
 西武・中村は、打球を目で追わなかった。7回2死一塁。1ボールからの2球目、桑原の直球を左翼席最上段へ運んだ。

「2アウトから四球で(走者が)出たので、ホームランを狙っていました。感触は完璧でした」

 最近10試合で8本目。オリックス戦に限れば今季8戦8発だ。両リーグトップ独走の23号は、144試合では53本ペース。飛ばないとされる統一球など一切関係ない。初回の中犠飛を含め47打点もリーグトップに並んだ。「(ペースは)自分では別に速いと思っていない。どっちかというと、打っていない感じがありますね。(打点は)ホームランの割には少ないので、増やしていきたい」

 この日は「ライオンズ・クラシック」初日。西鉄初代監督の故三原脩氏にスポットを当てる企画だ。同氏の教えは「短所には目をつぶり、長所を伸ばすこと」。渡辺監督はそのDNAを受け継いでいる。就任2年目の09年から中村を4番に固定。2年連続で本塁打王に導いた。一方で同年の154三振はリーグ最多。今季もここまで67三振とリーグ三振王だが、そんな短所もお構いなしの長打力を引き出した。

 チームの連敗は6で止まった。指揮官は「きょうは中西さん、豊田さんも来られて、(西鉄時代の)野武士魂を注入してもらった気がする」。怪童・中西太氏顔負けの特大アーチを放った中村は「偉大な先輩方の前で打てて良かった。あしたも勝たないと意味がない。全力でいきます」と宣言した。

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