ついに首位と１０差…巨人、自力Ｖ消滅目前

＜ヤ・巨＞ベンチで渋い顔の原監督

セ・リーグ 巨人２－４ヤクルト

（7月6日 神宮）
　遠い目でスタンドを見上げながら、巨人の原監督はクラブハウスに引き揚げた。首位ヤクルトに引き分けを挟み６連敗。ついにその差は１０ゲーム、今季ワーストの借金は９に膨らんだ。

　かろうじてチームを支えていたのは、リーグ２位の防御率２・８９だった投手陣。だが、先発の金刃が４失点で今季最短１回２／３ＫＯでゲームプランは崩れた。「打たれすぎ。先発として勝たないといけない。申し訳ありません」とうなだれ、川口投手総合コーチは「金刃はもうダメだな」と２番手で４回１／３を無失点と好投したゴンザレスの先発起用を口にした。とはいえ、ここ３試合で先発投手の最長イニングは３日の中日戦（東京ドーム）の沢村の５回。その沢村も５失点ＫＯで、不振の打線に加えて投手陣の疲れも見え始め、失速モードは加速する一方だ。

　打線は相変わらず湿りっぱなし。初回無死一塁、３回無死一、二塁は亀井がいずれも犠打を決めてチャンスをつくったが、ラミレスが二ゴロ併殺打と空振り三振でブレーキ。「打てたり打てなかったりするのが野球。ストレスがたまるとかはない」と指揮官は平静を装ったが、早ければ８日にも球団史上最速で自力優勝が消滅する。

　デッドラインが目前に迫った厳しい状況に「切り替えていきます」と原監督。救世主を待っている時間は、もう少ない。