負け勝ちの繰り返しに星野監督「オセロだもん」

[ 2011年7月7日 06:00 ]

<オ・楽>ナインを迎える星野監督(左)

パ・リーグ 楽天5-3オリックス

(7月6日 京セラD)
 試合後、楽天の星野監督は真顔で言った。「オリックスにサヨナラ試合の記録をつくらせようと思ったのにな」。直後に我慢していた笑みがこぼれた。土壇場で同点に追いついただけに終わらず、さらに2点を勝ち越し。闘将はご機嫌だった。

 勝利に貢献したのは外国人トリオだ。先発のヒメネスは来日初勝利はお預けも7回2失点の力投。1点を追う9回は先頭のルイーズが岸田の初球の直球を捉え、中越えに同点の6号ソロを運んだ。相手の暴投や鉄平の適時打で2点リードを奪うと、右太腿痛が完治して1軍に昇格し、8回途中から登板していたラズナーが9回も締めて3勝目。今季初の猛打賞をマークしたルイーズはお立ち台で「甘い球は初球から打とうと思った」と笑顔を振りまいた。

 前日は初回に挙げた1点を8回まで死守しながら9回に逆転サヨナラ負け。この日、星野監督は大阪市内のチーム宿舎に近い大阪城の周辺を散歩した。歴史小説を好む指揮官は「(建設)機材のなかった時代にひとつひとつ石を積み上げた。大変なことだよ」と実感。英気を養い、試合中も大声でナインを鼓舞した。

 これでチームはリーグ戦が再開した6月24日から12試合連続で負け、勝ちの繰り返し。連敗はしないが、連勝もできない状態だ。土壇場での逆転勝利も「きょうは勝つ日だもん。“オセロ”だもん」と星野監督。7日の先発はエースの田中で、6月11日以来の連勝チャンスだ。岩隈、山崎ら主力が故障で不在という苦境は続く。大阪城の石垣のように、地道にひとつひとつ白星を積み上げるしかない。

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2011年7月7日のニュース