中田 打点王!松井&張本超え最年少100打点見えた

[ 2011年7月4日 06:00 ]

<西・日>ヒーローインタビューを終えた中田は、スタンドのファンに手を振る

パ・リーグ 日本ハム5―2西武

(7月3日 西武D)
 日本ハム・中田翔内野手(22)が3日、西武戦の6回に左中間へ2点二塁打を放ち、チームを48日ぶりの首位に押し上げた。通算46打点はリーグ単独トップ。シーズン終了時には112打点の量産ペースで、史上最年少100打点超えも見えてきた。

 この日は首位・ソフトバンクが敗れたため、4連勝のチームは5月16日以来の首位タイ。若き主砲の勢いが、そのままチームの勢いとなっている。
 1点リードの6回1死一、二塁。左腕・石井一のスライダーにも、相撲の四股を踏んだようなフォームは崩れなかった。「直球を待ちながら変化球に対応できた。投手が頑張っていたので“何としても援護したい”と強い気持ちで打席に入った。いいところで打てたのでよかった」。ライナーで左中間を抜ける2点二塁打は、自身4戦連続の適時二塁打。この2打点で今季46打点。チームを首位タイに導くとともに並んでいた西武・中島をリードし、ついにリーグ単独トップに立った。

 「トップといっても現時点での話。でも、ずっと1軍で活躍してきた人たちの中でトップになったことは自信になる。もっと頑張ろうという気持ちにもなる」。59試合消化時点で46打点は144試合ならば112打点のペース。4月で22歳になった中田と同じ年齢では、62年東映・張本(スポニチ本紙評論家)、96年巨人・松井(アスレチックス)の99打点が最多で、100打点以上はいない。中田の勝負強さはそれほど際立っているのだ。

 得点圏打率も・397でリーグトップのソフトバンク・内川に並んだ。そんな中田を支えるのが、極限まで重心を低くした構えだ。昨季までカブスでプレーした同僚のホフパワーは90年代にアストロズで「キラーB’s」と恐れられた好打者ジェフ・バグウェルと中田を重ねる。「構えはよく似ているよ。でも、バグウェルよりも中田の方がボールの下にいい角度でバットが入る。下半身が強くないとできない打ち方だが、今の状態をキープできれば今後はもっと打つよ」。94年に打点王、96年から6年連続30本塁打、100打点をマークしたメジャーの名物スラッガーにも負けない才能と見込んでいる。

 梨田監督も目を細めた。「今はとても集中している」。4年目で覚醒したクラッチヒッター。2年ぶりのリーグ制覇を目指すナインの中心に中田がいる。

 ≪ダントツの二塁打キング≫中田(日)が6回に2点適時二塁打。自己最多タイの4試合連続打点で今季打点を46に伸ばし、初めて単独最多となった。シーズン144試合換算では112打点ペース。100打点以上の年少記録は71年門田博光(南海=120打点)らの23歳で、22歳の中田は最年少で大台を狙える位置にいる。この日は得点圏で2打数1安打。得点圏打率.397もリーグトップタイとなった。またここ4試合で放った5安打は全て二塁打。今季20二塁打は両リーグ最多を独走している。

続きを表示

この記事のフォト

2011年7月4日のニュース