打って守った!松井 先制犠打&左翼でフル出場

[ 2011年6月23日 06:00 ]

<メッツ・アスレチックス>3回1死、レイエスの打球を背走してキャッチする松井

交流戦 アスレチックス7―3メッツ

(6月21日 ニューヨーク)
 アスレチックスの松井秀喜外野手(37)が、思い出のニューヨークで攻守にハッスルした。21日(日本時間22日)、メッツ戦に4番・左翼で出場。外野手として昨年7月28日レッドソックス戦以来328日ぶりの先発出場を果たし、6度の守備機会で軽快に打球を処理した。バットでも先制の中犠飛を放ち6連勝に貢献。あと1本の日米通算500本塁打はまたもお預けとなったが、「守れるゴジラ」をアピールした。

 勝利のハイタッチ。ここ数年はベンチから迎える側だった松井は左翼から儀式に加わった。「いつぶりでしょうかね。もう覚えていないくらい前だと思う」。17試合で先発の守備に就いた昨季はリードの展開では全て途中交代。外野で先発フル出場して勝ったのは、ヤンキース時代の08年6月15日アストロズ戦以来、3年ぶりだった。

 昨年7月28日以来の外野先発。メ軍が左腕用に右打者を8人並べたこともあり、序盤から多くの打球が飛んできた。「とりあえず無難にこなせたのでよかった。最初の左飛は、ちょっとモタモタした感じでしたけど」。09年開場のシティ・フィールドでは初の守備だったが、3回には左中間、5回には左翼線の打球をランニングキャッチし、7回には邪飛をフェンス際で好捕した。

 打球を処理した回数6度は、この日のア軍野手では最多。フル出場させたボブ・メルビン監督代行は「何の心配もしていなかったし期待通り」と称えた。松井は守備範囲について「昔に比べれば絶対狭まっていると思う」と本音。その分、今年のグラブは昨年より1センチ短くして操作性を上げ、スパイクは70グラム軽量化するなど、故障や年齢によるパフォーマンス低下を補う方法を知っている。

 両膝の状態も引き続き良好で、昨年は守備の後に行ったアイシングも必要なかった。守備から生まれる打撃への好影響を「打席内容がよかった。あったかもしれない」。初回には無死満塁から中堅最深部へ先制犠飛を放ち、日米通算1600打点を記録。メ軍が「日本デー」と銘打ったカードで、日本人の知人やファンと試合前後に触れ合い、プレーでも喜ばせた。

 22日(日本時間23日)も左翼で先発する。王手から4試合足踏みしている日米通算500本塁打には「意識はしていないが、長いこといた街ですから、もし打つことになれば思い出になるような気はします」。デーゲームの23日(同24日)の第3戦は休養のため先発を外れる予定だけに、少しだけ色気を見せた松井。心地良い疲労感を漂わせ、マンハッタンの夜景が広がる帰路に就いた。

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2011年6月23日のニュース