巨人 貧打で交流戦負け越し…ラミ「ボール替えれば」

[ 2011年6月15日 06:00 ]

<巨・ロ>延長10回にピンチを迎えたアルバラデホ、スタンドも寂しく…

プロ野球 交流戦 巨人1-2ロッテ

(6月14日 東京D)
 巨人は14日、ロッテ相手に延長の末に敗れて、交流戦5年ぶり2度目の負け越しが決まった。初回に先制しながら、その後は打線が沈黙して1―2で敗れて借金は5となった。チーム打率・227、1試合平均得点が2・8点と重量打線の看板が泣く惨状に原辰徳監督(52)も頭を抱えた。この日2敗したセ・リーグの交流戦負け越しも決定。2年連続6度目の負け越しで今年もパに惨敗となった。
【試合結果 勝敗表】

 試合後の会見場。おしぼりでぬぐっても原監督の顔は紅潮したまま。目も真っ赤だった。

 「初回にウチの4番が適時打を打って、良いムードで戦いながら1点しか取れなかった。その辺がね…。全力で準備している中でこういうゲーム。仕方がないと言うことはないかもしれないけどそれぞれがまだまだ準備をしないといけない」

 長嶋茂雄終身名誉監督がバックネット裏で見守る中、打線は最後までつながらなかった。得点は初回のラミレスの二塁打による1点だけ。2回無死二塁は阿部が空振り三振、藤村が投ゴロ、グライシンガーが空振り三振。初対戦の大谷のカーブとスライダーに自分のスイングができなかった。右打者の外角に逃げる球、左打者の内角に食い込む球に凡打を繰り返し、3回以降は散発2安打。二塁すら踏めなかった。

 敗因は貧打線だ。47試合を消化して33本塁打。総得点はリーグ最少の130点。昨年は同じ試合数で71本塁打、250得点だったから違いは明白だ。今年から導入された統一球の影響か。本拠地の東京ドームでは4勝10敗で5本塁打。1度も2桁安打がない異常事態だ。初回に左翼フェンス最上部に当たる先制二塁打のラミレスは「打った瞬間は本塁打になると思ったが、左翼手が捕球体勢に入ったので何とかフェンスに当たってくれよと願った」。打線不振の打開策について聞かれると「ボールを替えれば大丈夫」と冗談交じりに漏らしたほど苦しんでいる。

 主力が全員そろったベストメンバーで連敗したショックも大きい。阿部、小笠原、亀井、高橋由が復帰し、開幕から45試合目の11日オリックス戦(京セラドーム)こそ、ようやくそろったベストオーダーで6点を奪ったが12日のオリックス戦(同)は2点。この日も今季未勝利の大谷の前に1点しか奪えなかったが、岡崎ヘッドコーチは「勝ちたい、打ちたい気持ちが先行している。もっと思いっきり打っていい。左が来ようが右が来ようがこのメンバーで行く。これ以上のメンバーはない」と強調した。

 チームは5年ぶりの交流戦負け越しで、借金は今季ワーストの5となった。この日、セ・リーグの今交流戦負け越しも決定。軒並みパ・リーグに惨敗したことで、借金生活ながら3位をキープできているのがせめてもの救いだ。交流戦は残り3試合。打線復調なくして、チームの浮上はあり得ない。

 ≪巨人 5年ぶり2度目の交流戦負け越し≫巨人はロッテに逆転負け。交流戦は8勝12敗1分けとなり、3試合を残して06年(13勝23敗)以来5年ぶり2度目の負け越しが決まった。14日の得点は初回ラミレスの適時二塁打による1点だけ。今季巨人が東京ドームでノーアーチに終わったのは10試合目だが、その試合に○●○●●●●●●●の2勝8敗。5月22日オリックス戦からは7連敗と一発不足が黒星に直結するケースが目立つ。また、東京ドームで1イニングに2点以上を奪ったのは14試合でわずか5度。交流戦では3日楽天戦の6回(2点)だけと地の利を生かせていない。

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