沢村5敗目 痛恨の一球…8回、北川に失投被弾

[ 2011年6月13日 06:00 ]

<オ・巨>8回、巨人の沢村は北川に左越え勝ち越し2ランを浴びる

交流戦 巨人2―3オリックス

(6月12日 京セラD)
 悔いの残る結末だった。1―1の8回にオリックス・北川に決勝2ランを被弾。5敗目を喫した巨人の沢村は「僕の失投。制球ミスもあった。しっかり力をつけたい」と自分を責めた。

 またも1球の怖さを思い知った。8回2死からT―岡田に二塁打を許し、打席は5番・北川。次打者は3打席連続空振り三振と全くタイミングが合っていなかった李スンヨプで、バッテリーの頭には北川との勝負を避ける策もあった。実際、捕手の阿部も初球から高めのつり球を要求。2ボール1ストライクの時点でマウンドに出向き「(際どい球で) 勝負にいってボール球だったら歩かせよう」と確認した。

 だが、4球目の外角高めの直球がファウルになり結果的に追い込んだ形になると、5球目は阿部の内角高めの要求に対し、沢村が投じたのはど真ん中の直球。打球は左翼席に突き刺さった。「ボールでもストライクでも際どいところにしっかり投げないといけないのに、甘く入ってしまった」。好投しながら勝ち星がなかなか増えないルーキーは声を落とした。

 この日は初回に先制点を奪われるなど本調子ではなかったが、2回以降は上体の開きを修正して無失点。球威で押し込んでポップフライを量産し、昨季の最多勝右腕・金子千と互角に投げ合った。それだけに悔やまれる1球だった。

 沢村が登板した今季10試合で、打線は計22得点。1試合平均2・2点と援護に恵まれず、原監督は「ナイスピッチングをした。なかなか援護がない。沢村は我慢だね」とかばった。だが、期待に応えられなかった責任は本人が一番自覚している。「次にチャンスをもらえるならしっかり調整します」。苦い敗戦を糧にするしかない。

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2011年6月13日のニュース