マエケン粘投報われず…8回無失点も遠い3勝目

[ 2011年6月11日 06:00 ]

<西・広>5回、片岡を三振に打ちとりガッツポーズする広島・前田健

交流戦 広島1-1西武

(6月10日 西武D)
 粘投は報われなかった。広島の先発・前田健が8回6安打無失点の好投。勝利投手の権利を得て、サファテに9回のマウンドを託したが、守護神が中島に同点弾を被弾。試合はそのまま引き分けに終わり、4月26日阪神戦(マツダ)以来の3勝目は寸前で逃げていった。

 全身から気合を発散させた。エースは回を終えるたび、派手なアクションで自らを、チームを鼓舞した。2回2死二、三塁、銀仁朗を中飛に封じると大きくグラブを叩く。4回1死一塁からフェルナンデスをスライダー、坂田をカーブでともに空振り三振に仕留めると右拳を握り、大きな雄たけびを上げた。「今日はそういう気持ちを出していこうと思っていた。今まではスマートすぎて、持ち味を出せていなかった」。今季最長の8回を投げ、今季初めての無失点投球。マエケンが本来の姿を取り戻した。

 勝ち星が付けば、最高だった。9回に味方が1点を先制。8回終了時で前田健の投球数は109球だったが、野村監督は9回のマウンドにサファテを送り出した。「今後のローテの組み方もあるし、サファテを信頼して出した」と説明する。1カ月半、白星から遠ざかるエースのため、万全を期したが、裏目に出た。前田健は「サファテが打たれたら仕方ない。そういう投手」と言う。状態は確実に上がってきた。長いトンネルを抜けるのは時間の問題だ。

 ▼広島・サファテ(同点本塁打を浴びる)自分の一番自信のある球だった。悔しいけど仕方ない。

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