藤岡 19の次は13K!東洋大コールド4強

[ 2011年6月11日 06:00 ]

<道都大・東洋大>7回を無失点に抑えて笑顔の東洋大の藤岡

全日本大学野球選手権大会準々決勝 東洋大10―0道都大

(6月10日 神宮)
 全日本大学野球選手権大会は10日、神宮球場で準々決勝2試合が行われ、4強が出そろった。2連覇を狙う東洋大は、10日にロッテが今秋ドラフトでの1位指名を正式表明した藤岡貴裕投手(4年)が、道都大戦に先発。7回を2安打無失点、先発全員から13奪三振の快投で、10―0の8回コールドゲームで下した。同投手は初戦の福岡大戦での19三振と合わせて、今大会計32三振で、大会最多記録の49奪三振を射程圏に入れた。11日の準決勝は九州共立大―東洋大、東京国際大―慶大の顔合わせとなる。
【試合結果】

 これがドラフト1位の実力だ。大会タイ記録の19奪三振を奪った8日の福岡大戦に続き、藤岡がまたも13奪三振を奪う快投。これで今大会通算32奪三振として、05年に創価大・八木(日本ハム)が記録した大会最多記録の49奪三振の更新も視野に入り「記録は意識してないけど、結果的に獲れればいい」と白い歯をのぞかせた。

 この日は自己最速にあと1キロと迫る152キロを初回に記録するなど、序盤から快調に飛ばした。さらにここまで封印していたフォークも準決勝以降を見据えて3球ながら試投。今季先発した試合では初めて無失点に抑え「きょうはコントロール重視。右打者の内角にしっかり投げられたのが良かった」と納得の表情を見せた。

 リーグ戦終盤の不調からも完全に抜け出した。今春は全試合に登板してきたことで疲労が蓄積し、終盤は体重移動がスムーズにできずにボールに力が伝わらなくなっていた。そこでリーグ戦終了から約2週間の期間で、しっかりと前に重心移動できるように「しっかり腕を振り切る」フォームに修正。本来の躍動感あふれる投球フォームと球の切れが戻ってきた。

 この日、ロッテが今秋ドラフトでの1位指名を正式に表明。「1位指名はうれしいこと。公言してもらった以上は、それに恥じないような投球をしていきたい」とドラフト1位腕としての自覚を口にした。

 11日の準決勝の相手は、2年前の初戦(2回戦)で6―3で勝っている九州共立大。当時2年生だった藤岡も4番手で打者1人を三振に仕留めた。決勝戦に備えて11日の先発は内山に譲るが、「監督から行けと言われれば、準備したい」と連覇へ向けてブルペン待機する。その視線の先にあるのは頂点だけだ。

 ◆藤岡 貴裕(ふじおか・たかひろ)1989年(平元)7月17日、群馬県生まれの21歳。桐生一では3年春のセンバツ出場も、初戦で都城泉ケ丘(宮崎)に0―2で敗れた。東洋大では3年春から台頭。3試合連続完封を含む6勝をマーク。同年秋にも6勝を挙げた。昨夏の世界大学野球選手権ではキューバ戦に先発するなど、主力として活躍。東都大学野球リーグ通算は41試合で21勝8敗、防御率1・39。1メートル83、85キロ。左投げ左打ち。

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