雄星「自信ある」12日の阪神戦でプロ初登板初先発!

[ 2011年6月11日 06:00 ]

1軍に合流した西武の菊池は、渡辺監督(後方)が見守る中ブルペンで投球練習を行う 

 黄金左腕がついに1軍デビューだ!西武の菊池雄星投手(19)が、12日の阪神戦(西武ドーム)でプロ初登板初先発を果たすことが10日、明らかになった。2年目の今季は中継ぎでプロ初の開幕1軍入りを果たしたものの、登板機会がないまま4月21日に登録抹消。その後は2軍で地道に実績を積み上げた左腕が、ついに1軍での先発チャンスをつかんだ。

 大歓声の中、まっさらなマウンドに菊池が向かう。ファンにとって最高の瞬間がまもなく訪れる。10日、2年目左腕は西武ドームでの1軍練習に合流。ブルペンではスライダーなど変化球を交え46球を投げ込んだ。「いつ呼ばれてもいいように準備はしていたし、2軍では“こんなにしたことがない”というぐらいウエート(トレーニング)をしてきた。自信もある。西武ドームで投げるのは入団からの目標。その日が近くなったと思う」。

 大きな注目を浴びた昨季は左肩痛で1軍登板なし。今季はオープン戦でアピールに成功し、中継ぎで開幕1軍入りを果たした。しかし登板機会がなく4月21日に2軍落ち。「野球であんなに悔しかったのは久々だった」と菊池。その後は2軍で地道に、必死に野球に取り組んできた。

 菊池にとっては特別な1年だ。東日本大震災で被災した岩手県出身でもあり、事あるごとに「東北の人たちに夢を与える1年にしたい」と語っている。12日の阪神戦は日曜のデーゲーム。いきなり猛虎打線が相手となるが、本拠地に詰めかける多くのファンはもちろん、東北の被災者にも勇気と希望を与える投球をするつもりだ。

 チームは開幕から投打の歯車がかみ合わず、現時点では首位から10ゲーム以上の差をつけられている。「まだ変化球(の球種)が少ないし、直球も100%ではないけど、少しずつ階段を上がっていきたいです」と菊池。6月17日に20歳の誕生日を迎える若武者が、チームに新風を吹き込む。

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2011年6月11日のニュース