どや!!中田4番初打点 シーズン100打点もいける

[ 2011年6月6日 06:00 ]

<巨人・日本ハム>待ってました!!4番初打点を挙げ勝利に貢献した中田はファンの声援に帽子を取り応える

交流戦 日本ハム5-0巨人

(6月5日 東京D)
 日本ハム・中田翔外野手(22)が5日、巨人戦(東京ドーム)で2安打2打点の活躍。6回2死三塁での右翼線二塁打など、4番に座って9試合目にして初打点をマークした。チームトップの29打点は、144試合に換算すれば100打点オーバーのペースだ。また中日では中田の大阪桐蔭の2年先輩、平田良介外野手(23)がロッテ戦(ナゴヤドーム)の9回、2試合連続のサヨナラ本塁打。こちらは史上8人目の快挙となった。

 切れそうで切れない。1点リードの6回2死三塁で、中田は外角寄りの138キロの甘い直球を逆方向へ。強烈なライナーはファウルラインの内側で弾んだ。貴重な追加点を叩き出したのは豪快な一発ではなく、技ありの右翼線二塁打だった。

 「大振りしないように、次につなげることだけを考えた。結果として打点になったので凄くうれしい」。昨季打点王の小谷野が5月24日の横浜戦(横浜)で左大腿二頭筋の筋挫傷で出場登録を抹消。5月25日の中日戦(ナゴヤドーム)から代役4番を任されて9試合、35打席目。ようやく主砲として初打点をマークした。

 「昨年までとは打点へのこだわり方も違っている。試合数も多いし、4番も経験させてもらっている。それに打点が一番、チームの勝利に貢献できますから」。高校通算87発をマークした大阪桐蔭時代は、とにかく遠くに飛ばすことにこだわった。しかし、今は違う。「小谷野の影響も受けているだろう」と田中打撃コーチ。チーム打撃にこだわりながらも結果を残してきた4番の背中を見続け、そして今あるのが自分なりの4番像だ。

 8回2死二塁では2戦連続マルチ安打となる右中間二塁打を放ち、この日2打点。これでリーグ5位タイとなる29打点で、シーズン終了時には101打点のペースだ。大台突破のためには、好不調の波を小さくしたい。実は3日のヤクルト戦(神宮)から目線のブレを小さくするために、すり足からノーステップに打法を修正した。一発より確実性。何より打点を稼ぐために。そんな思いが中田の胸の内にある。

 まさに真の4番の姿に近づきつつある22歳に、梨田監督も「いい打点が4番についた。これで中田も気持ちよくやれるだろう」。チームは交流戦10勝に到達。それでも中田の笑顔は一瞬だった。「4番の重要さがあらためて分かった」。勝利のためならどんな打撃もいとわない。試合後、精かんなその表情はキリッと引き締まっていた。

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2011年6月6日のニュース