西武 8月中学生以下タダ!親子で来れば節電に

[ 2011年5月31日 06:00 ]

渡辺監督(中)は一本足打法のポーズをしながら土井ヘッドコーチ(左)らと談笑

 西武が30日、究極の節電対策を打ち出した。8月に西武ドームで行う主催12試合で中学生以下の子供を対象に、内野、外野自由席について前売り、当日入場券ともに無料にすることを決めた。発案したのは渡辺久信監督(45)だ。

 「球団として、野球人として何か役立てることはないかを考えていた。親子で球場に来ている時には家でクーラーとか、電力を使わないから節電にもなるしね」

 球団の収益を度外視した「タダ券」による節電対策だ。3月に発生した東日本大震災の影響で、夏場には電力消費を抑えることが課せられる。昨年8月の主催試合には、1試合平均で中学生以下の子供は約2000人が来場した。内野、外野の自由席を合わせると最大1500席分が無料となるだけに、球団としては痛手となるが、節電で野球界を盛り上げることができればと踏み切った。

 「大震災の後にも野球をやらせてもらっている。被災地の子供もそうだけど、これから日本を背負っていく子供たちに野球を通じてメッセージを送れれば」と渡辺監督はプレーによる支援も約束した。竹内晃治広報部長も「監督の意見を聞いて、球団側がすぐに対応することになった。子供たちが楽しめるような企画にしたい」と説明した。

 無料となる子供を中心に観客数が伸びることも予想される。主砲の中村が「良いですね。うちの子も連れて行こうかな」と賛同するなど、選手のモチベーションにもつながるプランでもある。試合当日は、キャッチボール体験やミニ動物園など、野球以外でも子供が楽しめるイベントも開催予定。野球界でもできることを西武が実践する。

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2011年5月31日のニュース