ロッテVS巨人、延長死闘の末ドロー

[ 2011年5月30日 22:08 ]

9回、無死一、三塁の好機に矢野が併殺打に倒れ、ベンチで渋い表情の巨人・原監督(左)

交流戦 ロッテ2―2巨人

(5月30日 QVCマリン)
 ともに決定打を欠き、延長11回で引き分けた。5回に古城の犠飛で追い付いた巨人は、9回無死一、三塁の好機を併殺打などでつぶした。ロッテは1回に2点を奪い、なお無死満塁で無得点。その後もあと1本が出なかった。
【試合速報】

 先発はロッテが渡辺俊。29日に3回2死まで投げ、降雨ノーゲームとなったが“連投”でマウンドへ。対する巨人の先発は高木。29日に先発のグライシンガーは右ひじに爆弾を抱えており、無理はさせず、救援の高木を今季初先発で投入した。

 試合開始の第1球、巨人は坂本の左中間6号ソロで先制した。チームにとっても8試合ぶりとなる一発となった。「打ったボールはインコースのストレートです。初球からしっかりとタイミングを合わせて、芯でとらえる事ができました」とコメント。

 だがロッテもその裏、先頭の岡田が四球、伊志嶺が死球に井口が右前打で無死満塁とし、福浦も四球を選び同点。さらに里崎が中前適時打で勝ち越し。だが、清田は見逃し三振、大松は併殺打で2点止まりだった。勝ち越し打の里崎は「打ったのはストレート。無死満塁のチャンスで回ってきたから、自分のアウトで止めたくなかった。相手投手が制球に苦しんでいたから、ボール球だけは振らないように気をつけた。当たり自体は良くなかったが 最高のヒットを打つことができたね。いきなりホームランを打たれて嫌なムードだったが、すぐに取り返せて良かったよ」とご機嫌な様子だった。

 2回の巨人の攻撃は3人で終わり、その裏、原監督は高木に代えて西村をマウンドに送った。西村は3人をきっちり抑えた。

 3回、ロッテは井口が一塁横でイレギュラーバウンドとなる幸運な安打で出塁し、福浦は左前打の1死一、三塁の好機も里崎が併殺打で生かせず。

 5回、巨人にチャンスが訪れる。先頭の矢野が四球で出ると紺田が遊撃内野安打。田中大が送って1死二、三塁。ここで古城が中堅に大きな飛球。矢野が還って巨人が追いついた。さらに渡辺が乱れて坂本、藤村に連続四球で満塁に。しかし長野は三振に倒れ勝ち越しはならなかった。

 その裏、ロッテもチャンス。1死から伊志嶺、井口と連続四球、福浦投ゴロで2死二、三塁としたが、5番里崎は見逃し三振。勝ち越しはならなかった。

 ロッテは7回にも好機。2死から伊志嶺が右越え二塁打を放つ。続く井口は四球を選び一、二塁とするが、4番福浦が三振。なかなか勝ち越し点が奪えない。

 巨人は9回、ラミレス、阿部が連打で無死一、三塁(ラミレス代走・鈴木)と絶好の勝ち越し機をつくった。しかし、矢野が遊撃併殺打で一気に2死。そして紺田は右邪飛に倒れこのチャンスも生かせなかった。

 ロッテもその裏、2死から伊志嶺が四球で出塁。すかさずこの日2個目の盗塁を決めてサヨナラのチャンスをつくる。しかし、井口敬遠、福浦は三振。ともに決め手がないまま、延長戦に突入した。

 延長10回はともに3者凡退。11回に突入した。簡単に2死を取られたが、鈴木が左前打、二盗で最後の望みをつないだ。阿部は敬遠され、矢野勝負だったが一飛で攻撃終了。この時点で巨人の勝ちは消えた。

 その裏、ロッテ最後の攻撃。今江が左前打で出て無死一塁。9番高口は投前に転がす。しかしこれが素直すぎて、投手ロメロは二塁へ矢の送球し今江は憤死で1死一塁。続く1番岡田が犠打を決めて2死ながら二塁でサヨナラチャンスだ。この日2盗塁を決めるなど活躍の伊志嶺に期待がかかる。しかし、伊志嶺は遊ゴロに終わりゲームセット。

 延長11回の死闘はどちらも決め手を欠き、引き分けに終わった。

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