マートン“大失態”2死なのにスタンドにボールを…

[ 2011年5月27日 06:00 ]

<神・ロ>7回1死二塁、清田の右飛を捕球したマートンはアウトカウントを間違えてスタンドに投げ入れてしまう

交流戦 阪神1―4ロッテ

(5月26日 甲子園)
 「何やっとんねん!」。外野席に近い一塁側スタンド。よもやの珍事に阪神ファンもあぜんぼうぜんだ。マートン自身が気づいた時は全てが遅かった。チームの低迷ぶりを象徴するような超ボーンヘッド。助っ人は悲しそうな顔で、そぼ降る雨を全身に受けるしかなかった。

 「野球人生で1度もやったことがない。あそこはアウトカウントが抜けてしまっていた。大きなミス。謝りたい…」

 2点を追う8回1死二塁だった。清田の飛球は右翼へ。軽く処理したマートンだったが、そのまま右手でポイッとボールを一塁側スタンドに投げ込んでしまった。この時点で2死。タッチアップした二塁走者の今江は三塁を回ったところで1度はストップしたが、野球規則七・○五が適用され、ゆっくりとホームを踏んだ。マウンドの福原も「ビックリした」。記録はマートンの失策。決定的な4失点目だった。

 「第三者として(同様のプレーを)見たことはあったけど、何であんなことをするのか?と思って見ていた…」。よもや自分自身がやらかしてしまうとは。03年5月21日には巨人・レイサムが、ヤクルト戦(福岡ドーム)で同様のプレーを見せたことがある。ボールをファンに。そんなサービスの習慣も、アウトカウントを間違えてしまえば相手チームへの大サービスとなってしまう。

 「ああいうのは論外!」。珍しく怒りをあらわにした真弓監督は、試合後の会見も自ら打ち切った。初回の失点も、連続失策の直後に井口に3ランを浴びたもの。借金も最多の7に膨らみ、これで交流戦&セ・リーグのダブル最下位。ありえへん!そんなファンの嘆きが聞こえてきそうな痛恨の凡プレーだった。

 ▼ロッテ・今江(二塁走者で)何があったのか分からなかった。とりあえずタッチアップで三塁へ行った。上川さん(三塁コーチ)が“ホーム!”と言っていたけどアウトになったらボーンヘッドなので、審判のジェスチャーがあってからホームへ行った。ベンチへ戻ってようやく分かりました。

 ▼ロッテ・上川内野守備走塁コーチ マートンが打球をスタンドに投げ入れたのは確認した。ビックリして一瞬、指示が遅れたけど今江にホームへ行くように指示を出した。

 ◆野球規則七・○五 次の場合、各走者(打者走者含む)は、アウトにされるおそれなく進塁することができる。
 (g)二個の塁が与えられる場合――送球が、(1)競技場内に観衆があふれ出ていないときに、スタンドまたはベンチに入った場合(ベンチの場合は、リバウンドして競技場に戻ったかどうかを問わない)。

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2011年5月27日のニュース