杉内2戦連続完封!40年ぶりに指揮官ご機嫌

[ 2011年5月22日 06:00 ]

<ソ・神>完封で2勝目を挙げファンの声援に手を振って応える杉内

交流戦 ソフトバンク7-0阪神

(5月21日 ヤフーD)
 チーム史上40年ぶりの快挙は、あっさりと達成された。9回2死一塁。ソフトバンク・杉内は最後の打者・新井を3球三振に仕留めた。さも当然のように、派手なガッツポーズも笑顔もなし。07年以来の阪神戦の白星を、自身初の2試合連続完封勝利で飾った。ホールトン、山田に続いてのチーム3試合連続完封は、南海時代の71年9月以来40年ぶり4度目の球団タイ記録だ。

 「は~、疲れた。気持ちにも余裕があったし、自分らしい投球ができた」。序盤は苦しんだ。3回に2死満塁のピンチを背負うなど、4回までに要したのは65球。そこで空振りを奪うチェンジアップをあえて封印し、直球とスライダーで打たせて取る投球に切り替えた。杉内は「かっちゃま(捕手の山崎勝己)のおかげ」。5~8回の4イニングの球数は計45球で、打者12人でピシャリ。三振は2個だけ、ゴロアウトは7つを数えた。計算し尽くしての完封劇だった。

 前回登板の14日の西武戦(ヤフードーム)で、今季5試合目にして初勝利。この1週間は同じ練習方法で、試合前日の夕食も同じメニューにした。帽子も同じ理由で再び、新調。「(血液型が)A型なんでね。ルーティンが確立できた」。勝ち星自体は2勝目だが、防御率は1・31でリーグトップに躍り出た。

 抜群の安定感を誇る先発陣。開幕32試合で、先発が5回を持たずに降板したのは1度しかない。チームは交流戦で1分けのあと3連勝。12球団で唯一、黒星なしの快進撃を続ける。20勝にも両リーグ一番乗りで到達し、貯金も2桁に増えた。「(3連続完封は)40年ぶりなの?いいじゃないか。あすも頑張ってもらおう」と秋山監督もご機嫌。「貯金が10、20、30となるように引っ張っていきたい」と杉内。エース左腕のエンジンは全開だ。

 ≪34イニング連続無失点≫ソフトバンクが18日広島戦から3試合連続完封勝利。チーム連続試合完封のプロ野球記録は昨年中日の5試合だが、ソフトバンクでは南海時代の71年9月19日西鉄戦~22日近鉄戦でマークして以来40年ぶり4度目の球団タイ記録になった。今回はホールトン、山田、杉内といずれも完投。過去3度の3連続完封もすべて1人で投げ切っており4度とも救援投手は起用していない。これでチームは17日広島戦の7イニング(5~11回)を合わせ34イニング連続無失点を継続中。22日のヤクルト戦で53年東急、93年西武がつくった4試合連続完封のパ・タイ記録と43年にマークした38イニング連続無失点の球団記録に挑戦する。

続きを表示

この記事のフォト

2011年5月22日のニュース