岡島“玉突き”戦力外も「まだ終わりじゃない」

[ 2011年5月21日 06:00 ]

登録選手枠から外れたレッドソックス・岡島

ア・リーグ レッドソックス4-3タイガース 

(5月19日 ボストン)
 レッドソックスは19日(日本時間20日)、岡島秀樹投手(35)に事実上の戦力外通告を行い、メジャー出場の前提となる40人の登録選手枠から外した。今後10日間で移籍先が見つからなければ、傘下のマイナーでのプレーか日本球界復帰の可能性も出てくる。移籍1年目の07年にはレ軍の3年ぶりの世界一に貢献した岡島だが、マイナースタートだった今季はここまでわずか7試合の登板で1勝0敗、防御率4・32。メジャー移籍5年目の左腕が、大きな岐路に立たされた。

 サヨナラ勝ち後のクラブハウス。6連勝に沸くナインを尻目に、岡島には過酷な知らせが待っていた。セオ・エプスタインGM、テリー・フランコナ監督に呼び出され、その場で戦力外通告を受けた。人けのなくなった中で1枚1枚ユニホームをたたみ、ロッカーを整理した左腕は「今年はマイナースタートだった。信用がないんじゃないかと思いながらやってきた。その通り結果が出せず残念」と静かに話した。

 玉突き人事だった。レ軍は救援陣強化のため、ロッキーズと交換トレードを成立させ150キロ左腕モラレスの獲得を発表。枠を空ける必要があり、31歳左腕ヒルと比較された結果、岡島が「デジグネーテッド・フォー・アサイメント」の措置により登録選手40人枠から外された。「岡島を最近起用できていなかった」(同GM)。負けている展開での登板が多くなった岡島は、日米通算700試合登板を果たした9日のツインズ戦を最後に起用されなかった。

 07年には救援陣の柱として66試合に登板して球宴に出場。ワールドシリーズ制覇にも貢献した。その後も安定して活躍したが、昨季は右太腿の故障もあり60試合連続登板は3年でストップ。相手に研究された結果三振数は減り、防御率も年々上昇すると、昨オフには年俸高騰を嫌がったレ軍が保有権を放棄して一時はFAとなった。チームは思うような左腕の補強ができなかったため、岡島と年俸175万ドル(約1億4400万円)で再契約。しかし開幕はマイナースタートと、首脳陣の信頼度は落ちていた。

 今後は10日以内にレ軍が移籍先を探し、交渉を始める。「トレードかウエーバーにかけられると言われた。その先は分からない」と岡島。米球界でも中継ぎ左腕は人材難。守護神ブロクストンら故障者続出で救援陣が崩壊中のドジャースや、中継ぎ左腕が補強ポイントのヤンキースら複数球団が獲得に乗り出す可能性はある。自由契約になれば、日本球界復帰の選択肢も出てくる。

 「5年間レッドソックスでやれて良かった。まだ野球は終わりじゃない」。まずは自身が必要とされる新天地が現れるのを待つしかない。

 ◆主な日本人の戦力外
 ★野茂英雄(08年ロイヤルズ)救援で3試合に登板も防御率18・69。4月20日に戦力外を通告された。その後ウエーバーにかけられるも獲得球団はなし。

 ★小林雅英(09年インディアンス)10試合で防御率8・38と結果を出せず、5月17日に通告。自身はFAの選択肢を断り傘下3A降格を受け入れた。

 ★松井稼頭央(10年アストロズ)27試合で打率・141の成績で、5月19日にア軍が保有権を放棄し退団。24日にウエーバー期間が明け日米全球団と交渉可能となり、ロッキーズとマイナー契約。

 ★岩村明憲(10年パイレーツ)54試合で打率・182と打撃不振が続き、6月16日に戦力外通告。その後ウエーバーにかけられたが、獲得希望球団はなく3Aに降格。

 ◆デジグネーテッド・フォー・アサイメント(Designated for assignment) 大リーグ40人枠を入れ替えるための措置で、直訳すると「降格選手の指名」。球団は10日以内に(1)トレード(2)自由契約(3)マイナー降格のいずれかを選択。メジャー実働5年以上の選手はマイナー行きを拒否し、FAになることができる。事実上の戦力外通告だが、解雇の場合は球団が残りの給料を払わねばならないのに対し、同措置は10日以内に引き取り手を見つければ、給料の一部を移籍球団に負担してもらえたり、交換で選手を獲得できるメリットがある。

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