由規 先輩に捧げる力投…震災で死亡した女房役の両親招待

[ 2011年5月20日 20:34 ]

4回楽天2死三塁、鉄平を右飛に打ち取りガッツポーズするヤクルト・由規
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交流戦 ヤクルト―楽天

(5月20日 Kスタ宮城)
 プロ野球ヤクルトの由規が20日、仙台市のKスタ宮城で先発登板した楽天戦に、宮城・仙台育英高時代にバッテリーを組み、東日本大震災で亡くなった斎藤泉さんの父匡さん(64)と母さき子さん(57)を招待した。8回2失点で完投しながらも、1―2で敗れた右腕は「勝利をプレゼントしたかった。残念」と悔しがった。

 由規投手にとって、泉さんは1学年上で兄のような存在だった。2006年には一緒に全国高校野球選手権への出場も果たした。3月11日の震災後に泉さんとは連絡が取れなくなり、1カ月以上たってから遺体で見つかった。

 匡さんは「日本のため、東北のために素晴らしい試合をしてもらいたい」とスタンドで泉さんの遺影とともに声援を送った。由規投手は敗れはしたが、楽天の田中と最後までマウンドを降りることなく投げ合った。「自分の中で、楽しんで投球できたので良かったと思う」と少しだけ表情を緩めた。

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