右手人さし指ケガの鳥谷 当面代打で起用へ

[ 2011年5月17日 06:00 ]

 阪神・鳥谷敬内野手(29)が当面は代打起用されることが16日、濃厚となった。前日15日の中日戦で打球を処理した際に右手人さし指の爪床を裂傷。登録抹消か否かの最終判断は17日の練習を見てからとなるが、2軍の代替選手も宮崎遠征へ出発しており抹消の可能性は低い。

 阪神・鳥谷が立ち止まることはない。前日15日の中日戦で右手人さし指を負傷。爪がはがれかけるという重傷で、当面の間は遊撃を守ることは厳しい。「できることをするだけ」と語っており、守れなくても、バットではチームに貢献できる。17日から始まる交流戦では、代打でのベンチスタートが濃厚となった。

 「クラブハウスには来ていません。明日(17日)を見てからです」

 常川チーフトレーナーが語ったように、この日は兵庫県内の自宅で静養した。スローイングは難しいが、右手人さし指だけにバッティングに関しては支障がない。オリックスとの試合前練習を見てからが最終判断となるが、遊撃を守れる新人の荒木ら2軍の代替選手は遠征地・宮崎へと出発。出場選手登録を抹消される可能性は低いとみられる。

 鳥谷の今後の処遇と関連して、この日までに、DH制が適用されるパの本拠地では金本がDHとして出場する方針が固まった。4月下旬の段階では真弓監督が「いまは守備のことはそこまで心配していない。DHの試合でも守れるんじゃないか」と発言。林らがDHの候補にも挙がっていたが、最終的には右肩の状態を最優先するため金本をDH起用することが確認された。

 鳥谷が遊撃守備での復帰を果たすまでは代打での起用となるが、その勝負強さは折り紙付きだ。昨年も5月25日のロッテ戦(甲子園)で右手人さし指を負傷。スタメン落ちした4試合は、代打として4打数3安打2打点をマーク。同30日の日本ハム戦(札幌ドーム)では、武田勝から右越え本塁打も放った。6月1日の楽天戦(Kスタ宮城)からは守備にも復帰。患部である指先にテーピングを施しながら、プレーした経験もある。

 代役遊撃手は、前日15日の中日戦で2二塁打、V打点の上本が基本線。試合展開にはよっては関本、新井良もスタンバイすることになる。いずれにしても、攻守両面で鳥谷の存在感が大きいのは紛れもない事実。チームとしては一日も早い回復を望むばかりだが、目下916試合連続試合出場を継続中と何度もケガを乗り越えてきた。昨年は腰椎横突起を骨折しながら、グラウンドに立ち続けた。猛虎が誇る不屈の背番号1。限られた役割の中でも、勝利に貢献する。

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