小笠原、死球退場!燃えた、ラミレス意地のV弾

[ 2011年5月14日 06:00 ]

<広・巨>4回無死一塁、左越えに2ランを放ったラミレス

セ・リーグ 巨人3-0広島

(5月13日 マツダ)
 巨人ベンチの重苦しいムードを、主砲が振り払った。4回無死一塁。ラミレスの打球は、決勝の7号2ランとなって左翼スタンドに消えた。「いい投手から打てた。最近は当たりがなかった。小笠原さんの分までカバーしようと思ったからホームランが打てた」。文句なしのヒーロー。試合後は「一日も早く戻ってもらいたい」と、小笠原を気遣うコメントを口にした。

 アクシデントは3回だった。2死一、二塁。バリントンの1ストライクからの2球目、139キロ直球が小笠原の左ふくらはぎを直撃した。故障に強いはずのガッツが、苦もんの表情を浮かべ立ち上がれない。江藤打撃コーチに背負われてベンチ裏に下がると、そのまま交代。9回途中に松葉づえをついてタクシーに乗り込むと、無言で球場を後にした。主将の阿部を左ふくらはぎの肉離れ、高橋由を左肋骨骨折で欠き苦戦の続くチームにさらなる負傷者が出た。

 チームは連勝で単独3位に浮上した。しかし原監督は小笠原について「軽症ではない感じがします。(14日は)球場に来られればいいけど、時がたたないと分からない」と表情を曇らせたまま球場を後にした。勝利の余韻はなく、寝付きの悪い夜になった。

 ≪お得意のマツダ≫ラミレス(巨)が4回に先制の7号2ラン。マツダでは開設した09年から3→8→3の合計14本となり、ビジターながら栗原(広)の通算15本に次ぐ本数だ。また同球場で2桁本塁打は6人いるが、ラミレスの本塁打率は7・6。和田(中)の8・0を上回り最も高い。今季の殊勲安打は両リーグ最多の10本。うち先制打が7本(本塁打5本、単打2本)と均衡を破る一打が目立つ。

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