11年目の大ブレーク ヤクルトの“ブー” 小川監督も感慨深げ

[ 2011年5月12日 11:25 ]

 セ・リーグ首位のヤクルトを、4番の畠山が引っ張っている。11日現在で打率3割6分8厘、6本塁打、17打点は全てリーグ2位。プロ11年目は飛躍のシーズンとなりそうだ。

 開幕から4試合勝てなかったチームの打線組み替えで、5戦目の4月17日に今季初先発。いきなり4番に抜てきされたが「自信はあった」と気後れしなかった。2本塁打でチームを初勝利に導くと、そこから1分けを挟み9連勝。チャンスをつかんだ。

 93試合に出場し14本塁打、打率3割をマークした昨季で「つかんだものがあった」と言う。2軍で伸び悩んだ時期は持ち味の長打力を捨て「右打ちに走った」と心もぶれたが、今は下半身に力をため、振り切ることに集中する。小手先の技術よりも、持ち味を生かす方が好結果につながると気付いた。

 小川監督は「割り切りというか、自分の野球観が変わったのでは。彼の1軍での成長でしょう」と“変身”に目を細める。芽の出なかった時期を2軍監督として知るだけに感慨深げだ。

 チームメートから「ブー」の愛称で呼ばれる28歳は岩手県花巻市出身。岩手・専大北上高からドラフト5位でプロ入りした。180センチ、96キロの巨漢で、短髪に長いもみあげと無精ひげの野性味あふれる風貌。東日本大震災の被災地へ「力を送れたら」との思いも秘めている。

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2011年5月12日のニュース