福井 天国の兄にささげる2勝目「絶対勝ちたかった」

[ 2011年5月3日 17:01 ]

2勝目を挙げお立ち台で笑顔の広島・福井

セ・リーグ 広島3―2横浜

(5月3日 マツダスタジアム)
 広島の福井が切れのあるスライダーを軸に6回2/3を3安打1失点で2勝目。丸の好捕や広瀬の本塁好返球など外野陣の守備も光った。8回途中から救援のサファテが7セーブ目。打線はトレーシーが2安打2打点の活躍。

 2勝目を挙げた広島の福井はヒーローインタビューで「(勝利は)天国のお兄ちゃんにささげたい」と目を潤ませた。4月、交通事故で次兄の龍一さんが他界。ルーキーは「絶対勝ちたかった」と気迫あふれる投球を見せた。

 試合前は「兄が左投手だったので、しっかり投げるよと気持ちが伝わるように」とマウンドのプレートに左手をそっと置いた。帽子のつばの裏には3兄弟の名前を一字ずつ取って「和龍優」(和真、龍一、優也)と書いた。2003年夏、沖縄尚学高で甲子園大会にも出場した龍一さんは、末っ子の福井にとって「兄であり、目標であり、ライバルだった」とかけがえのない存在だった。

 苦境を乗り越え、白星を手にした背番号11は「まだまだ勝ち続けます」と誓った。
【試合速報

続きを表示

この記事のフォト

2011年5月3日のニュース