小笠原“減灯の一戦”で2000本安打決める!

[ 2011年5月3日 06:00 ]

セ・リーグ 巨人-阪神

(5月3日 東京D)
 2000本安打にあと2本と迫った巨人・小笠原道大内野手(37)が、本拠地開幕戦となる3日の阪神戦(東京ドーム)で大台達成を目指す。東京ドームは東日本大震災の影響による節電対策で、通常の約28%の電力使用での試合開催。寡黙なサムライが減灯下のドームに明るい話題を提供する。

 小笠原らしい舞台が整った。東日本大震災の影響で5月になった東京ドームでの本拠地開幕。日本ハム入団の97年から慣れ親しんだ球場が、節目を刻む場所になる。

 「長すぎたからね。1日でも早くとは思うけれど、まずは自分の形でできることをやりたい」

 2000本安打まであと11安打で開幕。残り3安打だった1日の横浜戦(横浜)で達成すれば張本勲氏(本紙評論家)と並ぶ1733試合、歴代3位でのスピード達成となるはずだった。だが、ここまで60打数9安打、打率・167と不振が続き、開幕15試合目の本拠地までお預けとなった。「東京ドームは(今年)最初だし、何とか勝てるように一丸となってやりたい」と小笠原。しかも、その東京ドームはいつもの姿ではない。

 経済産業省は東京電力、東北電力管内の夏場の最大使用電力の削減目標を昨年比15%程度とする方針。この日、球団は節電計画の具体的内容を発表。9月の前年比50%削減を最大に、今季は1試合平均40・5%の削減策を打ち出した。電力でいえばこれまで800キロワットだった試合中の照明規模を600キロワットに落とす。グラウンド上ではバッテリー間の照度がこれまで2800ルクスだったものが2000ルクスまで下がる。2000ルクスは通常のドーム球場の外野周辺と同じ程度の明るさだ。

 東京ドームを「われわれのお城」とする原監督も「早くプレーしたいという気持ちがある。一番の素晴らしい舞台」と待ちに待った本拠地開幕。小笠原は移籍後の07年から4年連続で本拠地開幕カードでチーム1号をマーク。「いい流れを大事にしたい」。舞台は整った。派手さを排除した減灯ゲームは、ガッツの質実剛健さにも通じる。スポットライトは控えめでも積み上げた数字の輝きは色あせない。

 ≪小笠原 東京D初戦は好調≫小笠原は巨人に移籍した07年以降、東京ドーム初戦に3、1、1、1と4年連続で安打をマーク。本拠地で好発進をしている。小笠原は千葉県出身だが、2000安打達成者で千葉県出身は長嶋(巨)、谷沢(中)とおり、記録すれば3人目になる。

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2011年5月3日のニュース